いくつかの Walls2023/01/07 20:41

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの名曲 "Walls" は、"Circus" と "No.3" の二バージョンあり、1996年にリリースされた。だから、1997年のフィルモアでのライブでは、新曲だったわけだ。
 今回、ボックスセットで公式にリリースされた音源は、あきらかに "No.3" のアコースティック・バージョンで、マイクがマンドリンを弾き、ベンモントは主にアコースティック・ピアノを主に鳴らしている。



 しかし、つい先日 YouTube に投稿されたオーディエンス録音によると、このフィルモアでの連続ライブの間に、"Walls" のエレクトリック・バージョンも演奏されたというのだ。



 確かに、マイクはエレクトリック・ギターでソロを弾いているし、ベンモントも主にオルガンを鳴らし、テンポはやや速くてドラムのリズムも強い。
 かと言って、これが "Circus" かというと、それはそうでもないと思われる。飽くまでも、"No.3" のエレクトリック・バージョンの域を出ていない。
 後年 ―― トムさんにとって最後のツアーとなった2017年のツアーでもこの "Walls (No.3)" のエレクトリック・バージョンは演奏された。ウェッブ・シスターズの参加でバックコーラスこそ分厚いが、"Circus" ほど立体的ではなかった。

 いくつかある "Walls" の中で、どれが一番好きかというと、公式レコーディングである、 "Walls (Circus)" がダントツだ。テンポは遅めであり、リンジー・バッキンガムも参加した、複雑で立体的なコーラスが特徴的。なおかつ分厚いインストゥルメンタルが何重にもオーバーレコーディングされている。これぞ、ライブでの再現不可能曲。その不可能加減がまた好きなのだ。
 一応、公式ビデオの動画を貼り付けておくが、ぜひとも公式オーディオを買って、大きな音で聞いて欲しい。
 ついでではあるが、Heatbreakers Japan Party さんが次に Project X を決行するとなったら、"Walls (Circus)" だろうと思っている。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの制作者名最初のアルファベット半角大文字2文字は?

コメント:

トラックバック