Somethin' Els2022/06/10 21:42

 最近、オリジナルはエディ・コクランの "Somethin' Els" について記事を書いたという記憶があったのだが ―― そうだ、レッド・ゼッペリンがカバーしたのを取り上げたのだ。

 二回続けてエディ・コクランの曲を取り上げる気になったのは、やはりカバーの良さが素晴らしいからだろう。
 とりあえず、オリジナルから。1959年だそうだ。



 そして、私がもっとも耳慣れているのはもちろん、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのバージョンである。
 [Damn the Torpedoes] のデラックス・エディションに収録されていると言うことだったが…これが出る前にトムさんのヴォーカルで聴いた覚えがあるような…ないような…記憶が曖昧だ。
 トムさんの線の細い声と、エディ・コクランは相性が良いと思う。1980年、ロンドンはオデオンでの演奏。



 一方、最近初めて見て感動したのは、キース・リチャーズのバージョンである。
 1993年。冒頭、キースの足さばきに注目。



 何が凄いって、この重さ、低さである。もともと、エディ・コクランのバージョンも重めのバランスで、ハートブレイカーズが少し軽めだったのだ。キースはオリジナルに近づけるとともに、「もっと低く!もっと重く!もっともっと重く!」とバンドに指示したに違いない。
 それに応えるボビー・キーズのバス・サックス ―― それともバリトンなのか?とにかく重戦車のような重く、低く、なおかつドライブ感のあるサックスが最高だ。
 実のところ、私はストーンズのファンではあるものの、彼らのソロ・ワークのうち興味があるのはロニーだけで、ミックやキースのソロというのは、聴いたことがないのだ。どうもあの二人が別行動をするとろくな事が無いような気がして…(実際、トムさんがマイクと一緒に行動しない場合、ろくでもないことがあった。)
 それはともかくとして、この "Somethin' Els" は最高のカバーだと言えるだろう。