I Don't Want to Do It2021/09/21 21:57

 [All Things Must Pass 50th Anniversary] を一ヶ月以上聴き倒していると、あと一回、もう一回だけと延々と繰り返し、他の物が聴けなくなる。
 やっとのことで手を伸ばし、[Concert for Bangladesh] を聴いて感動。そしてまた何度か [ATMP 50] を繰り返す。それではと、[George Fest] を聴く。うん、若者たちのジョージ・カバーも素晴らしい。そしてまたまた何度か、[ATMP 50] を繰り返す。
 よし、じゃぁ [Concert for George] を聴こう! ―― と思って聴いてみたら、感動が大きすぎて脱力してしまい、仕事にならない。

 ぼんやりしている場合ではないので、どうにか立ち直るために、ジョージのオールタイム・ベスト [Let It Roll] を聴いた。ポップで、人なつこくて、お茶目なジョージとともに、重厚で荘厳なジョージ…こまった。またジョージの深みにはまって、出られない!

 [Let It Roll] には、"I Don't Want to Do It" が収録されている。
 この曲はもともとディランが1968年に作った物で、ジョージにプレゼントされたらしい。しばらくは日の目を見ず、1985年になって初めて、映画のサウンドトラックとして録音・発表された。アルバムなどには収録されなかったので、なかなか聴くことの出来ない作品だったが、[Let It Roll] で広く知られるようになったのは、"Cheer Down" と似ている。



 そして今年、[ATMP 50] で1970年のデモが発表された。
 長くはなかったジョージの生涯のうち、27歳と42歳。二つのポイントのジョージの歌声、アレンジの違い、共通する楽曲と作者への愛情などを思うと、また胸に迫る物があって…まだしばらく、ジョージしか聴けない日が続きそうだ。