Jesus Is Just Alright2021/06/02 20:37

 仕事中の音楽は、テーマを決めて、数枚のアルバムを繰り返し聴くことにしている。
 今週から、ザ・ドゥービー・ブラザーズ特集。
 ファースト・アルバムから聴き始めて、[Stampede] まで。実は、[Takin' It to the Streets] も持っているのだが、月曜日の時点で気に入らなくて、「処分する CD」に放り込んでしまった。とことん、マイケル・マクドナルドと合わないようだ。

 ドゥービーと言えば、"Listen to the Music" の収録された、[Toulouse Street] ―― 他の曲も粒ぞろいである。
 "Jesus Is Just Alright" は、ザ・バーズのカバーだという認識はあったが、バーズの前はどうなのかということを、今日まで考えたことがなかった。
 オリジナルは、1966年に発表された、アート・レイノルズのゴスペル・ナンバーだったそうだ。
 このオリジナルが録音されたとき、偶然スタジオに居合わせたのが、後にバーズに加入するジーン・パーソンズで、彼の提案でバーズがライブで演奏するに至ったらしい。
 このライブは、1970年のフィルモア・イースト。ロジャー・マッグインが絶妙に不健康っぽくて、格好良い。



 ドゥービーもシングルでヒットさせ、ライブでも盛んに演奏している。最近の分厚いサウンドも良いけれど、ここは1970年代の演奏で。続いて、"Listen to the Music" が演奏されるのだから、豪華なラインナップだ。



 何年か前に武道館でドゥービー・ブラザーズのライブを見たが、最高だった。ぜひとも、また見たいと思う。

2021 Azerbaijan Grand Prix (6/7/2021 追記)2021/06/06 23:54

 F1,アゼルバイジャンGPは、23時頃には終わるだろうから、その後で今日の記事をアップすればいいやと思っていた。

 甘かった……。アゼルバイジャンは荒れるんだ……。

 なんだかもう、心臓に悪いし、神経も脳も疲れ切って、眠ることも難しい。今日、記事をアップするのは、諦める。
 明日、私がまともでいたら、追記することにしよう。

 これだから、F1ファンはやめられない。

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 前戦のモナコから、セバスチャン・ベッテルが復調している、と言われている。モナコもポイントを取ったし、今回はなんと2位だ。
 もっとも、モナコも、アゼルバイジャンも市街地の特殊なコースだ。いつもとは事情が異なり、番狂わせも多い。ここで浮かれること無く、次戦に臨んで欲しい。

 そうは言っても…!
 やっぱり、セブの2位ポディウム獲得には、泣いた。あの明るい笑顔、声、生き生きとしたセバスチャン。やっぱり F1 には彼が必要だ。
 ペレスを押し出すことになった移籍だったが、そのペレスが優勝というのも粋ではないか。にこやかに握手する二人に、こちらも笑顔になってしまう。
 「歌う?歌う?!」と期待する川井ちゃんもふくめ、実況陣も嬉しそうだった。
 確かにセブはシーズン前に「成長曲線になるだろう」と、慎重なコメントをしていた。実際、開幕からは苦しんでいた。そして、この二戦の復調である。今のところ、彼の言った通りになっている。
 シーズンは長い。タフなこと、辛いこと、嬉しいこと、波乱、事件、きっといろいろあるだろう。でも、私はきっとまたセブの明るい表情が見られると、信じている。

 レースそのものは、予選からもう、ドカンドカンとぶつかりまくり、大混乱だった。
 ストロールとフェルスタッペンのタイヤトラブルに関して、ピレリを非難する声も多い。ストロールに関しては、予想外の出来事で、どうにも仕方がないと思う。
 ただ、フェルスタッペンは、ストロールのトラブルに何か学ぶべき物がなかったのだろうか。トラブルの直前にファステストも出している。ファステストの1ポイントよりも、走りきることの方が、何倍も重要だったはずだ。ハードタイヤに限界があることを予想して、もっとタイヤをいたわれば、彼はポディウムの頂点にいて、ハミルトンを引き離していたのではないだろうか。
 まぁ、私はみんなが大好きな、フェルスタッペンがあまり好きじゃないので、コメントが辛くなるのだが。

 ハミルトンが再スタート時の 1 コーナーで止まらずに直進したときは、ああ、これも運命だなと思った。彼にはあんなリスクを負う必要なんてなかった。普通に考えればそうなのだ。
 しかし、車をあんな速度で走らせるという、ちょっとイカれた競技の頂点に君臨する男は、普通ではなかった。ああするのが、彼の宿命だった。
 どちらかというと、タイトルはハミルトンに取らせたい私だが、あの直進は、ショッキングでありつつ、なんだかすがすがしささえ、感じられた。
 これで、タイトル争いはほぼイーブンに戻った。次回から仕切り直しだ。

 ホンダは、総合的にはご機嫌な週末だったろう。角田くんもポイントを取ったし。
 ただ、ホンダの活躍を見ても、私は心のどこかで、「でも F1 から去るんだよね」という、冷めた感覚がする。これから、F1 は変わっていくだろう。ガソリンがメインの燃料ではなくなるかも知れないし、カテゴリーの再編がはじまるだろう。でも、そのときホンダは F1 にはいないのだ。居ると居ないとでは、大違いだ。
 去ることを選択したホンダを、日本人の平均ほどには応援していない。

 最後に、F1 七不思議。
 どうして、ライコネンが10位でポイントゲットなの?ジョヴィナッツィが前に出るはずじゃないの?!どうしてほぼ毎回(脇見運転しなければ)、キミが上なの?!
 好きだ…キミのこういう魔法使いみたいな所も…
 たぶん、セブは大宴会の後、キミと二人でささやかなお祝をいしているだろう。

Hornpipe2021/06/10 21:53

 野球をなんとなく見ていたら、西武ライオンズ,山川穂高の応援歌が、どう聞いてもホーンパイプだった。



 このように合唱形式で、沖縄風の笛が加わると分かりにくいが、今は声援なしでトランペットだけが球場に鳴り響く。そうなると本当に、完全なるホーンパイプ。

 ホーンパイプは、アイルランドやイングランドのフォーク・ダンスの曲で、私が言っているのはアイルランドの方だ。
 基本的に四拍子で、一拍を三等分して前二つをつなぐ。これで付点を使う四等分のものに比べて、緩やかなバウンス(跳ね)がうまれる。
 日本人におなじみの曲でいうと、「ドラえもん」のテーマ曲も、アイルランドのホーンパイプと同じリズムだ。

 アイルランドの代表的なホーンパイプを、二曲続けてフィドラーが弾いている。
 このフィドラー、すごく弓使いが独特に見える…持ち方もちょっと変わっているし。フィドラー,およびヴァイオリニストの意見が聞きたい。



 アイルランドのダンス・チューンとしては、のんびりした方で、私の先生曰く、「バカっぽい」。確かに能天気な感じがして、あまり長く聞いていると、退屈してくる。演奏している方は、気楽で良い感じなのだが。

 「バカっぽい」などと言われても、ダンスがはいると、そうはいかない。ハードシューズでビシっときめる … うーん、それでもやっぱり、ジグやリールに比べると、格好良さはいまいちかな?
 庶民的で、親しみやすいと言うべきだろう。

All Things Must Pass 50th Anniversary2021/06/14 22:00

 ジョージの [All Things Must Pass] 50周年記念ボックスが8月6日に発売されるわけだが、とにかくヴォリュームも凄いし、特典と言う名のおまけやら、LP やら、ブルーレイやらで、目がクラクラする。
 とりあえず心の平衡を保って、粛々と「スーパー・デラックス 5CD + Blu-Ray Box Set] を予約した。LPを集める趣味もないし、箱とか、そういうものには、あまりこだわらない。音だけは全て揃っていれば、それで良いのである。

 とりあえず、お祭り気分を盛り上げるために、公式トレイラーを見る。



 "My Sweet Lord", "What Is My Life" に、"All Things Must Pass" をつなげただけで、この大迫力!実際の公式アルバムには、同等の名曲がずらりと並んでいるのだから凄い。
 それで思ったのだが ―― ジョージ・ハリスンのソロ・ワークスに、ちょっとでも興味がある人は、これを機会に、一番コンパクトな CD 2枚組を買うと良いと思う。あれこれ、おまけがなくても、このアルバムはロック史に残る、絶対的な超名作である。最後にボーナスディスクのように、ジャム・セッションがくっついているが、これはロック史上初の「ボーナス・ディスク」と認識してほしい。
 ビートルズの可愛いジョージや、ウィルベリーズのポップなジョージとはちょっと雰囲気が違って、重苦しくて荘厳な雰囲気にもの怖じする人がいたら、ぜひとも一步踏み出して欲しい。[ATMP] には、ロックで、ポップで、エネルギッシュで、スピリチュアルで、バイタリティと、茶目っ気を持ち合わせた、ハンサムな青年がいる。きっと後悔はさせない。

 私はだんぜん、よりクリアになるであろうサウンドと、未発表音源に期待している。
 まぁ、未発表音源といっても、軽くジャムっているだけで、まとまりに欠けるとか、ボツになる程度のクォリティ…と、ハードルを下げておく。
 しかし!下げたハードルに激突する、"Run Of The Mill" ――!
 なんだ、この公式バージョンより良いイントロは?!バッハのパルティータ(クラヴィーア)5番のプレリュードかと思った!



 これだけで…なんだかもう…凄すぎ。
 ここで音出しているギタリスト、全員ちょっと来いという感じだ。

ディラン様が生配信でやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!2021/06/20 20:59

 ボブ・ディランが、2021年7月18日アメリカ西海岸時間14時から、ライブ "Shadow Kingdom" を生配信する。
 チケット購入者は、二日後までアーカイブを鑑賞することが出来る。
 私も早速購入。翌19日は平日だし、前日の夜に F1 の決勝があるから、朝6時から起きるのは辛い。たぶんアーカイブを見ることになるだろう。



 おお、やったぁ!楽しみ!
 と同時に、心配になってきた。大丈夫だろうか。インターネット配信ともなると、これまでディランのライブを見たことがない人も、「音楽好きだし、洋楽詳しいし、ディランってノーベル賞らしいから、ちょっと見てみよう」と思って、気軽に見てみたら、なんだかお念仏しか唱えられなかった的な、ぽかーんとする状況に陥るのではないかと、ハラハラしている。
 シナトラとか懐メロとかも、ちょっとやめてほしいな…というか、私自身が、それはもういいので…

 放送でのパフォーマンスは、およそ30年ぶりということになっているが、つまりは [Unplugged] 以来ということだろうか。
 [Unplugged] はかなりディラン初心者にも優しい、分かりやすいセットリストだった。ああいうのだったら、ディラン・ファンが増えると思う。

 まぁ、いまさら彼のファンを増やすための努力が必要かというと、疑問だし…いや、そうは言っても、トムさんやジョージとのつながりも深いからなぁ…と、複雑な心境だ。
 一緒に演奏するバンドは、たぶんいつもの面々だろう。バンドなしだったらそれはそれで凄い。

 ともあれ、一体どうなるのか、ハラハラ、ドキドキ。でも凄く楽しみな7月19日だ。

DFA2021/06/24 22:03

 手持ちの CD の数をいくらか削るために棚を眺めていたのだが、どうせずっと在宅で仕事ができて、音楽も聞けるのだから、アルファベット順に ―― まさに片っ端から聞いていくことにした。
 エアロスミス,オールマン・ブラザーズ・バンド,アスキル・ホルム … A は無事にクリアし、バッドフィンガー、ザ・バンド。ビートルズはもちろん特別扱いなので飛ばす。
 そして、ビリー・ジョエルに来たところで、考え込んでしまった。
 ―― これは私の好きなロックンロール・アーチストだろうか…?

 ビリー・ジョエル。メジャー中のメジャー、知らぬ人は居ない 「ピアノ・マン」。もちろん、私だって "Piano Man" は世紀の大名作だと思っている。でも、それ以外は ――?
 持っているアルバムは、 [The Stranger], [52nd Street], [An Innocent Man] ―― どれも良いアルバムではある … 迷うところだ。

 問題はベスト盤だ。[Volume 1 & Volume 2] に関しては、"Piano Man" を除けば、そしてオリジナル・アルバムさえあれば、特に必要ないような気がする。
 さらに [Volume 3] になると、もっと厳しい。"Leningrad" くらいしか良い曲がない。



 "We Didn't Start the Fire" は確かに面白いし、ヒットもしただろうが、これがあのピアノ・マンのベストで良いのだろうか。
 [Volume 3] 後半はジョエル本人の曲ですらなくなる。私の中では、ビリー・ジョエルと、エリック・クラプトンが、「キャリア中にソングライティングが枯渇した人」に分類されている。別に悪いことではない。枯渇した途端に死んだ人が多すぎるのだ。

 iPod には入っているのだから、CD を残すには及ばないかなぁ … ビリー・ジョエルは今まさに、戦力外通告(Designated For Assignment )の危機に瀕している。
 さて、どうする?