And Your Bird Can Sing2021/02/16 19:43

 何かの拍子に、何かがツボにはまり、笑い出してしまうと、本番なのに笑いが止まらなくなることがある。このコントのように。
 ツボにはまる富澤。笑わせにかかる伊達。



 真っ先に思い出すのは、ビートルズが [Anthology] で発表した、"And Your Bird Can Sing" の爆笑バージョンである。
 実のところ、この曲が大ボリュームの [Anthology] の中でも、一番良かった。



 そもそも、この "And Your Bird Can Sing" は名曲中の名曲なのだ。私が [Revolver] を、ビートルズで一番好きなアルバムにしている理由の一つでもある。たしか、ピーター・バラカンさんも、お気に入りの一曲だったような気がする。
 たった2分の間に、美しくて切れのある、格好良いギターリフと、ギターソロが揃っている。ジョンのリード・ヴォーカルは威勢が良くて、ポールのコーラスの付け方は天才的だ。リンゴのドラムスも最高に格好良くて、ライブで聴けたらどんなに良かっただろう。



 こんなに格好良いのに、ライブでは演奏されなかったらしい。ライブをやめる時期に近かったというのもあるが ―― ジョンによれば、「捨て曲 throwaway」だったと言う。
 確かに、[Revolver] 期のビートルズにしては、明るすぎ、軽すぎ、脳天気という感じもしないでもないが、その突き抜けた爽快さが、私は良いと思う。
 捨て曲が名曲だというのだから、げにビートルズは恐ろしい。