Gimme Some Lovin' with TP&HB2020/04/17 20:42

 2012年6月12日、ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール。
 私はアリーナ席にいた。ここでのライブは二日目で、一日目とほぼ同じ内容で推移したのだが、違っていたのは、途中でスペシャル・ゲストとしてスティーヴ・ウィンウッドが登場したことだった。
 一曲目の "Can’t Find My Way Home" はまだ落ち着いて見られたが、二曲目の "Gimme Some Lovin'" になると、もう会場が熱狂してしまい、私もそれに飲まれてほとんど記憶がない。ウィンウッドがギターからオルガンに移ったので、同じ巣に収まってはちきれんばかりの笑顔になっているベンモントが印象的だった。

 ウィンウッドとTP&HBの共演は数多くあり、そのうちの一つ、2014年9月15日フィラデルフィアでのオーディエンス・ショットが、けっこう良く撮れていた。



 やっぱりベンモントの笑顔が炸裂している。
 曲の素晴らしさとウィンウッドの貫禄は言うまでもない。1966年、ウィンウッドが18歳にしてこの曲を作ったのだから、本物の天才というのは、本当に底知れない。
 今回、私が改めて感動したのが、スティーヴ・フェローニの素晴らしさだ。ドラム・ワークとしては派手ではないが、リズムが大事で、かつシンプルな楽曲だ。下手なドラムだと、とても聞けた物ではないが、この演奏は本当にどっしりとしていながら躍動感と熱さが伝わってくる。うっとりするほど素晴らしい。

 もう一つ面白かったのが、一観客と化すトムさん。
 ウィンウッドが "Gimme Some Lovin'" を歌っているのを見ているだけでも幸せそうだし、マイクがギターソロをうならせるのを背後からニコニコしながら見ているのもまた、幸せそう。

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズという、最高のロックンロールバンドとともに、演奏することができたウィンウッドもまた、きっと幸せだったに違いない。