More Cowbell2019/09/16 21:57

 飛行機での移動中に映画をいくつか見たが、そのうちの一つが [Holmes & Watson] で、主演がウィル・フェレルなので邦題は「俺たちホームズ&ワトソン」となっている。
 一頃おおいにはやった、スタイリッシュでスマートなホームズ&ワトソンの真逆を行く路線で、要するに格好良くも頭良くもないコメディ。それならそれで、かまわないのだが、コメディの出来としては今ひとつかな。

 ウィル・フェレルといえば、本国と日本とで知名度の差が大きなコメディアンの一人だろう。
 なんと言っても、一番の名作はコレだと思う。2000年のSNLスケッチ、[More Cowbell]!何度見ても笑える。
 音楽ドキュメンタリーのパロディで、ブルー・オイスター・カルトが1976年にヒット曲 "(Don't Fear) The Reaper" を録音した際の映像という設定になっている。バンドメンバーを演じるのは、無論SNLのコメディアンたち。フェレルが演じる、ジーンというのは、架空のバンドメンバーだ。
 自称大物プロデューサー,ブルース・ディッキンソンを演じるのは、クリストファー・ウォーケン。



 前に出すぎるカウベルにいらついたバンドメンバーだが、プロデューサーは「カウベルをもっとだ!」しかも大真面目。二回目が特に最高。
 もうこの時点で、ドラマーを演じる若かりしジミー・ファロンは笑い出してしまって、まともに台詞が言えず、笑いをこらえるためにスティックをかじる。
 このスケッチは、フェレルがこの曲を聴いたときに、カウベルをたたいている人の人生ってどんなもんだろうかと思ったことがきっかけだとか。スケッチのオチとしては、この ”ミスター・カウベル”ジーンが故人になってしまったことになっている。

 さて、この名作スケッチのおかげで、フェレルといえばカウベルが定番アイテムになってしまったらしい。
 レッチリのドラマー,チャド・スミスとフェレルの容姿がよく似ているというネタが、とうとうジミー・ファロンの番組で「ドラム対決!」となったときにも、オチはフェレルの「世界で最高のカウベル大賞」受賞で終わった。
 それにしても、レッチリのほかのメンバーは、これのためだけに出てきたのか。贅沢で、うらやましい。
 ちなみに、私はチャド・スミスと、フェレルの見分けがつかない。