新発売:ビートルズいろはかるた2019/04/01 00:00

 「ビートルズいろはかるた」が、発売される。それぞれ44枚の読み札と、取り札で、ビートルズのエピソードをたどる。
 きっと、「ボブ・ディラン日めくりカレンダー」のまねだろう。



いつも仲よし ビートルズ
ろーリング・ストーンズも 友だちさ
はまべでドーバー海峡 どっちですか
にっぽん公演は 武道館
ほテル 移動 ライブ またホテル 移動
へんとう腺で ツアー欠席
ともだちが チューニングができるやつを連れてきた
ちケットは四枚ロンドンまで
りヴァプールは ぼくらの故郷
ぬれた手で アンプをいじると危ないよ
るーフ・トップは 寒すぎる
わン・ツー・スリー・フォー!ファーストアルバム
かイリー!指輪をしているカイリー!
よにんはアイドル 最高さ
たかい席の人は 宝石を鳴らして
れっしゃの貨車でセッションだ
そろいのスーツで 決まってる
つイスト・アンド・シャウトは 最後に録音
ねている間に 一曲できた
なげられる ジェリービーンズがとても痛い
らイブは 歓声で自分の音が聞こえない
むずかしい コードはたがいに教えあい
うまに乗ってペニーレイン
の原の真ん中で レコーディング
おランダで 運河をパレードだ
くォリーメンに 三人が集まった
やきゅう場でライブ シェアスタジアム
まネージャーになって ひと儲け
けっこんしています 残念でした
ふィリピンには もう行きません
こンサートはいつも 熱狂のうず
えきで女の子たちを 振り切るぞ
てれびにアメリカ人は 釘付けさ
あなたのネクタイが 気に入りません
さヴィル・ロウに 事務所を開く
きのう髪を切りました
ゆきやまで スキーは楽しいな
めんばーをリンゴにかえたら 殴られた
みんなでバスに乗り さぁ出発
しルバー・ビートルズ あらためました
ひット曲 連発で チャート独占だ
もえるパイに乗った 男のお告げ
せんしゃに乗って さぁ逃げろ
すキッフルって いかしてる

 今日から全国の書店、玩具売り場などで発売開始。税込み3800円。

Mike in Mac2019/04/05 21:16

 何度も言うようで申し訳ないのだが、私はフリートウッド・マックをよく知らない。ピーター・グリーンがいたころのアルバムは数枚持っているのだが、「全盛期」と呼ばれる時代のものには、まだ触れていない。
 それはともかく、今はマイク・キャンベルがいるのである ――

 スティーヴィー・ニックスがソロアーチストとしてロックの殿堂入りするのにあたり、セレモニーには今のマックのメンバーも顔をそろえたとのこ。
 どれどれ。



 わぁ!マイク、格好良い!ちょっと、なんなの、キリッ!!!としちゃって!最近はサングラス姿が多いけど、素顔も格好良いじゃないか!キリッ!!!

 まだまだ。
 こんなのもあるぞ。



 今度は可愛くアプローチ。ななめ。ななめ・・・いいね・・・

 そんなフリートウッド・マック、ストーンズの代役を務めることになったそうだ。ミックの療養でツアーを延期しているストーンズが、出演する予定だったニューオーリンズ・ジャズ・フェスティバルに出演するとのこと。
 などと言っていたら、今度はマックが、ツアー日程のうち、ボストン公演をいったん、キャンセルしたではないか。なんでも、メンバーのひとりが病気だとのこと。それが誰なのかは、公表されていない。ちょっと心配になる。

 大きな悲しみから、前に進み始めたマイクにとって、楽しく充実したフリートウッド・マックでの日々であってほしいと思う。

Ringo Starr & His All Starr Band2019/04/09 22:01

 4月7日、東京ドームシティホールに、リンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンドのライブを見に行った。午後5時開始、早い始まりだった。
 
  まず、バンドメンバーがステージに揃い、そこへリンゴが駆け込んでくる。会場じゅうから、おお、リンゴ若い!という、どよめきが起こる。スリムで、健康そうで、底抜けに明るい、光り輝くリンゴ・スター!圧倒される。

 全24曲のうち、半分がリンゴ。あとは豪華なバンドメンバーが活躍する。
 リンゴの、気負いのない楽しいパフォーマンスには、心癒やされる。私は音楽にほとんど「癒やし」という言葉を使わないのだが、リンゴは存在自体が癒やし。
 気楽に、肯定感をもって、人生は楽しむべきだ ―― リンゴはそういう生きることを謳歌しているようだった。

 TOTOや、アベレージ・ホワイト・バンドのメンバーによる名曲の演奏も楽しいけど、もっとリンゴの割合が高くても良い。そもそも、もっとリンゴのソロ時代の曲を、あれこれやってくれても良いのではないだろうか。
 そう思う一方で、この割合だから、リンゴも気楽なのかも知れない。
 一番感動的だったのは、やはり "Photograph" ―― 楽しいリンゴだけど、すごく泣ける。

 さて、リンゴ以外で印象的だったのは、ヘイミッシュ・スチュアートによる、アベレージ・ホワイト・バンドの楽曲。
 すごくクールで素敵だった。

 AWB と言えば、ハートブレイカーズのスティーヴ・フェローニも9年ほど在籍していた。
 演奏された中では、一番好きなのが、代表曲の一つである、"Cut the Cake" 。1975年の演奏では、若々しいスティーヴが格好良くきめている。

TV Commercial2019/04/13 21:46

 ピアノでショパンのプレリュードを、1番から順に弾き始めている。
 一曲一曲は短いが、ショパンの若い鬱がこもっていて、どれも名曲、かつ速い曲は技術的にも難しい。

 先生が言うには、あるときショパンのプレリュード8番を、イーヴォ・ポゴレリッチがテレビコマーシャルで弾いていたのだという。私には記憶がないが、先生の周囲ではこれの影響で、8番を弾くのがちょっとしたブームだったそうだ。8番はひときわ難しい。

 確認してみると、車のCMだった。こういう、おしゃれなイメージ重視なCMが多かった頃だ。



 車のCMといえば、昔々、クラプトンがホンダのCMに出ていた記憶がうっすらある。ジョージの日本公演前に、この二人がインタビューにこたえた「素晴らしき仲間」という番組は、ホンダがスポンサーだったはず。それで、メルセデスに乗ってきたジョージが「ホンダじゃなくてごめんね」と言ったのだ。
 クラプトンのCM、確認してみると、アスコットのCMで "Bad Love" を歌っていた。この時期までのクラプトンは好きだ。



 もう一人、車のCMで覚えているのが、ロッド・スチュワート。スバルだということ、犬と共演していたことまでは覚えていたのだが、キャッチコピーまでカメラ目線で決めてくれているとは知らなかった。

Gyllene Tider2019/04/18 21:31

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの公式 Twitter が4月15日につぶやいたことには、1978年、"I Need to Know" が録音されたのだという。
 トムさん曰く、ウィルソン・ピケットの "Land of 1,000 Dances" っぽく作り始めて、なんだか全然違うものができたとのこと。

 さて、Wikipedia によると、"I Need to Know" にもいくつかのカバーが存在する。中でも、1981年にスウェーデンのバンド Gyllene Tider (なんと発音するのかは皆目見当がつかない)は、独自にスウェーデン語の歌詞をつけてカバーしたのだとか。
 どれどれ、聴いてみよう。・・・べつに、ハートブレイカーズのカバーバンドじゃないよね?金髪マッシュルームがいるんだけど・・・



 あああ・・・ごめん、なんか残念。何だろう、けっこうオリジナルに近いアレンジだが、そこはかとなく・・・ださい。キーが高いせいもあるか。ちょっとスティーヴィー・ニックスが歌ったときに似ている。
 "I Need to Know" は確かに格好良いけど、彼らには固すぎたのではないだろうか。TP&HBは70年代後半のデビューだが、音楽は60年代前半のものに近いので、80年代ポップスには難しい。特にこの曲はそうだ。

  Gyllene Tider、どうやら代表曲は "Leva livet" というらしい。ビートルズっぽいリッケンバッカーや、ストーンズっぽいケーキが出てくる。やがて、美しいスウェーデンを旅する、みたいなノリになる。



 ああ、これなら分かる。これならしっくりくる。ちょっと「真夜中の煙突」っぽい?
 TP&HBというよりは、チープトリックとかの方が近いだろう。ポップでスウィート、ちょっと安っぽい感じがいかにも80年代で、これはこれで良いと思う。

Taking Photos or Listening to Music2019/04/22 20:47

 ボブ・ディランが、ウィーンでの公演中に、観客が携帯電話で写真を撮る(もしくは動画を録画する)ことに対して、怒り気味に止めるように言った後、演奏を切り上げてしまったというニュースがあった。

 私が海外で見たロックコンサートが、TP&HBだけだった頃は、写真,動画はとり放題だと思っていたため、2013年ロンドン,ロイヤル・アルバート・ホールでのディランのコンサートで、撮影が固く禁じられ、観客もその指示にほぼ従っていたのには驚いた。
 TP&HBのコンサートでは、みんな嬉々として撮影しまくり、ハートブレイカーズ側も、トムさんの死後、そういう動画や写真も含めて募集していたほどだから、非常に自由だったのだ。

 一方、ディランのように、一切撮影を禁止するアーチストもいる。スマホではなく、演奏そのものに集中してほしいという気持ちが、第一だろう。
 ロンドンでは、多くの人が撮影せずにいたのだが、こっそり撮影しようとする人はあちこちに、ちらほら出現した。すると係員が飛んできて、注意する。複数回になると、機器を取り上げられる人もいたようだ。
 もっとも、アンコールになると、みんな立ち上がったのと、相当数の人が堂々と撮影し始めたので、注意もできない状況だった。

 日本には、もともとおおっぴらに撮影する文化がないので、「禁止」と言われれば当然と思う。
 私はコンサートというものを日本以外ではアメリカ、ロンドン、ウィーンでしか経験したことがないが、やはり日本の聴衆というのは、お行儀が良いと思う。ロンドンも良い方。
 ニューヨークでは、前座の演奏中、完全に演奏を無視して大声でしゃべっている人と隣になって、ウンザリした経験がある。ウィーンの国立歌劇場で、オペラの上演中に(トスカ)、前の席の人が携帯で撮影し始めたのには、さすがに驚いた。

 ともあれ、アーチスト側にそれなりに信条と心情があって、聴衆に求めるものがあるのは、当然だろう。
 一方で、素晴らしい思い出を記録に残したい、人に見せたいという側の気持ちも、よく分かる。特にわざわざ海外から遠征しているとなると、できる限りの手段で記録しておきたくもなるというものだ。

 ただ、私が2017年6月、最後にTP&HBを見たときは、それほど撮影には熱心ではなかった。席が悪かったので、機器に気を取られるよりは、全力で鑑賞せねばと思っていたのだ。だから、ほかのTP&HBのコンサートに比べて、記録が少ない。
 それでも、今となっては、それで良かったのだと思う。

Free Fallin'2019/04/26 20:40

 昨日4月25日は、トム・ペティの名作アルバム [Full Moon Fever] の発売から30年周年だったとのこと。
 TP&HB公式 Twitter が尋ねることには、[Full Moon Fever] の中で、どの曲が一番好き?



 やはり "Free Fallin'" が別格だと思う。
 しかし、最初に聞いたときはどうだったろうか。思い出してみる。ちなみに、私は [Full Moon Fever] をオンタイムでは聴いていない。後追い組だ。
 最初に印象的だったのは、"Runnin' Down a Dream"。やはりマイクのあのギター・リフとソロが格好良かった。それから、"I Won't Back Down" ―― 最初に聴いたときは、ジョージが参加しているとは知らなかったと思うが、とにかくポップでキャッチーな良い曲だった。
 それから、"Feel a Whole Lot Better"。 ビートルズっぽさを感じたのだろうか。

 繰り返してアルバムを聴いて、何回目か。その時、鉄道の駅のプラットホームに立ち、屋根の隙間から青空を見上げていた。やがて、ヘッドフォンから "Free Fallin'"のあの震えるようなサビが、頭の中に鳴り響いた ――

"I'm free....... free fallin'" ――

 突然、ああ、この曲はなんて名曲なんだ ―― と気づいた。
 この気づきが、すべてだった。もし、"American Girl" がなかったら、一番好きな曲になっていたかも知れない。

 名盤が発表されて30年 ―― 何年たっても、名作は名作。きっとこの先何十年たっても、"Free Fallin" のサビに、突然心を奪われるひとたちがいるに違いない。

Echo in the Canyon (Trailer)2019/04/30 22:27

 いまからその公開が待ちきれないのが、60年代から70年代のLA, ローレル・キャニオンを中心としたポップミュージック・シーンを描くドキュメンタリー映画、[Echo in the Canyon] だ。
 予告編からしてすでに最高。まぁ、映画は予告編が一番面白いというのも、よくある話なのだが。
 とにかく、日本での映画館上映は絶対にお願いしたい。複数回見るから。



 やおら、トム・ペティを、前面にフィーチャーするあたりが、ロックファンとしてのツボを心得ている。トム・ペティがジェイコブ・ディランを従えて、リッケンバッカーにプラグインって、最高じゃないか。
 そもそも、年代的にトム・ペティはこのローレル・キャニオンのミュージシャンの後輩にあたるのだが、もっともそのスピリッツを純粋に受け継ぎ、大幅に増殖させたロックンロールスターに違いない。
 LAのミュージック・シーンの映画なのに、UK人がかなり登場するのも面白い。グレアム・ナッシュは当事者としても、リンゴとクラプトンというのが面白い。この二人と、ノラ・ジョーンズはこの手の作品には欠かせない。

 トレイラーにも登場するが、ジェイコブ・ディランとその仲間たちによる、"Go Where You Wanna Go" が凄く格好良い。是非とも、サウンドトラック希望。
 そのようなわけで、The Mamas and the Papas のオリジナルで予習しておく。