Sail Away2024/06/21 19:55

 マイク・キャンベル&ザ・ダーティ・ノブズの新譜 [Vagabonds, Virgins & Misfits] の到着を待ってウキウキしていたのだが、いつまで経っても届かない。しまいにはアマゾンから、在庫切れのため8月10日到着予定などとひどいことを言われて、発狂している。
 いっそUSのアマゾンで買うか。MP3で二重に購入しても良いのだが、やはりあのCDを挿入して、ちゃんとしたオーディオから聴くとう手順を経たいのだ。
 我慢がいつまで続くやら。

 携帯音楽プレイヤーには、もう処分してしまった CD の楽曲もいくらか残っている。そいう曲の中で、ハリー・ニルソンの "Sail Away" に強い感銘を受けた。
 CDを確認してみると、どうやら彼のアルバムは全て処分してしまったようだ。大袈裟なオーケストレーションは好きではないが、ハリー・ニルソンの絶唱は賞賛に値する。



 オリジナルはランディ・ニューマンの作詞作曲。
 美しい音楽とはうらはらに、歌詞はかなりきつい。人類の愚行をその当事者になりきって歌い上げ、強烈に皮肉っている。なかなか思い切った試みで、ランディ・ニューマンの肝の太さ、詩人としての覚悟が分かる。
 ロック史でもっとも優れた楽曲の一つであるディランの "Like a Rolling Stone" も、けっして愛や夢、希望そういう明るく楽しいテーマではない。いわば人生の苦難を「当事者になってみてどうだ」という痛烈な皮肉をあれだけの名曲に乗せて歌い、叫んだのだから、改めてその凄さを思い知らされる。