Do You Want to Dance2022/10/19 20:28

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの1997年 [Live at Fillmore] の発売が待たれる。
 このフィルモアでのライブが伝説的である理由はいくつかあるが、その一つがハートブレイカーズにとってのアイドルとの共演も挙げられるだろう。ロジャー・マッグイン、ジョン・リー・フッカーである。私はブートでフッカーとの共演は聞いたことがあるが、ロジャー・マッグインはまだ聴いたことがないので、とても楽しみだ。
 それから、ハートブレイカーズにとってのアイドルの曲のカバーもまた、多いのが特徴的だ。私にとっては、ストーンズやキンクス、ディランのカバーが楽しみ。特に "Knockin'on Heaven's Door" は、ディラン抜きのハートブレイカーズ版として、なかなか貴重ではないだろうか。ハウイとのコーラス・ワークが楽しみだ。

 ハウイとのコーラス・ワークと言えば、フィルモアから10年前、1987年の "Do You Want to Dance" が動画サイトに上がっていて、とても素敵だった。
 動画無しの音声のみで、オーディエンス録音なので音は悪いが、珍しい曲目だし、演奏そのものがゴキゲンなのだ。1987年7月26日ということは、ディランとのツアーの間だろうか。



 最初聴いたとき、とっさにこの曲をどこで聴いたのか、思い出せなかった。知っている曲だが、誰のどのアルバムに入っているのか?
 答えは、ジョンの [Rock 'n' Roll] である。オリジナルの倍ぐらいの低速で歌っていた。ジョンのバージョンとは別に、たぶんどこかで、デル・シャノンのバージョンを耳にしたこともあるに違いない。
 ハートブレイカーズのカバーは、もちろんデル・シャノンのバージョンである。なんと言っても目をひく(耳をひく?)のは、コーラスでの高音域である。ディランとのツアーの時は、女性コーラス,ザ・クイーンズ・オブ・リズムが一緒だったが、思うにこの "Do You Want to Dance" のサビでの高音域は、女性コーラスではなく、ハウイではないだろうか。
 それこそ、デル・シャノンとそのバンドでもない限り男性には難しい音域だが、ハウイには出来ると思う。そもそも、デル・シャノンのバンドにいて、トムさんに攫われたハウイなのだから。

 何を聞いても、ハウイのコーラスは素晴らしい。1997年フィルモアが伝説であることの理由の一つに、これがハウイの在籍した時代だと言うこともあるかも知れない。それはつまり、スコット・サーストンと、ハウイが同事に在籍していたということ。とても贅沢なことだ。
 ハウイとのコーラス・ワークを堪能したいという意味では、以前 VHS で発売されていた [Take the Highway] の完全版も出て欲しいし、それよりも以前、1980年代のライブ音源も発掘して欲しい。この世のどこかに、きっとまだまだたくさん、知らないハートブレイカーズがあるに違いない。夢のある話だ。

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