Tchaikovsky Piano Concerto No 12021/09/29 19:43

 世界アンチ・ドーピング機関(World Anti-Doping Agency, WADA)の裁定のため、いまロシアは国際スポーツ大会で、国として参加することは出来ず、国旗,国歌も使用できない。
 東京オリンピック・パラリンピックでは、ロシアからの選手が金メダルを取った場合は、国歌の代わりに、チャイコフスキーのピアノ・コンチェルト1番の冒頭をアレンジした曲が用いられたという、話は聞いていた。
 それってアイディアとしては凄いと思う。そりゃもう、格好良く、派手で威厳に満ちた、イケてる曲であることに関しては、これ以上ない ―― 反則じゃん!と突っ込みを入れたいくらいの ―― 選曲だ。

 F1 もこの制裁の対象で、ロシアでグランプリこそ開催されるものの、国旗,国歌は使用できない。シーズン前、ハースのカラーリングがロシア国旗を想起させる物ではないかと、待ったがかかったが、この問題はとりあえず「無関係」ということになっている。
 決勝レースの前、毎回国歌(地域によってはもっと狭い範囲の曲)を演奏することになっているが、先週のロシア GP でも「ナショナル・セレモニー」というものが行われ、ここでもチャイコフスキーの出番となった。
 ところが、これがやってみると、なんとも珍妙なパフォーマンスになっており、もの凄く強烈だった…
 チャイコフスキーをバックに、グルグル回るピアノとピアニスト、ピアノの上には白鳥のバレリーナがクルクル踊る…シュール過ぎる…
 世界のトップレーサー20人が神妙な顔をしているのも、そのシュールさを際立たせた。



 そもそも、私はピアノの上に人を載せるという趣向があまり好きではないのだ。
 ロシアの芸術の誉れ,チャイコフスキーの要素をこれでもかと詰め込んで、よく分からないシロモノになってしまった。これにはピョートルもびっくりだろう。

 レースそのものは凄く面白かった。私としては、もちろんノリスに優勝して欲しかったが、あの雨は難しすぎた。ハミルトンの強さというのは本物で、運の強さ、決断力、チーム力、間違いなく最強だと思う。でもノリス君、きみはすぐに勝つよ。その日は遠くない。応援してる。
 セバスチャンも雨にやられた。アレがなかったら、チームメイトよりも前だったし(ストロール、ミラーを見たまえ)…一方で、帰ってきたライコネンがちゃっかり上位なのだから、この人、本当に引退するのかと不思議な気分だ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの制作者名最初のアルファベット半角大文字2文字は?

コメント:

トラックバック