週刊 Subterranean Homesick Blues を作る2020/04/01 00:00

 「週刊 Subterranean Homesick Blues を作る」創刊!

 フォーク,ロックの伝説にして、ノーベル賞受賞の偉大なる詩人、ボブ・ディラン。その代表曲を、あなたの手で再現!

 "Subterranean Homesick Blues" の有名なミュージック・ビデオで用いられた、歌詞の書かれた画用紙を、全64枚手作りしていく。



 各号についてくる原寸大の画用紙には、歌詞の輪郭を忠実に印字。自分の好きな色に塗って、ビデオの再現に挑む。紙質までオリジナルに迫る、こだわりの作り。
 オリジナルに忠実に黒く塗ったり、独自のカラフルな彩りにするなど、アレンジは自由。

 マガジンでは、ボブ・ディランのプロフィールから、エピソード、膨大な作品コレクションを網羅。専用バインダーにとじれば、あなただけのボブ・ディラン事典に。

 全64巻。創刊号は特別付録、黒油性ペンつきで、490円。書店にて。

The Inner Light Challenge2020/04/05 21:14

 ジョージが設立した基金,マテリアル・ワールド・ファウンデーションは、COVID-19対策として、三つの団体に50万ドルの寄付を行った。

 さらに、"The Inner Light Challenge" 銘打って、キャンペーンを行っている。
 曰く、ジョージがビートルズ時代に作った曲 "The Inner Light" を歌うなり、語るなり、演奏するなり、どんな方法でも表現して #innerlight2020 をつけてソーシャル・メディアに投稿されるたびに、基金から1ドルが寄付されるという仕組み。

 そこで様々な人々が、自分の "The Inner Light" を表現しているのだが、まずはなんと言ってもこの人だろう。ダニー・ハリスン。



 いろいろな楽器も持っているはずの彼だが、もっともシンプルであろう、ボウルを用いて、丁寧に歌いきる格好良さ!ますますジョージに似て、だんだん見分けがつかなくなってきている。

 さて、マイク・キャンベルだって、もちろん黙っていない。



 この奇っ怪な楽器は何なんだ?!ぜひとも解説してほしい…!

 一方、ベンモントは、隣りで赤ちゃんが眠っているので、ごくごく静かに。



 さて、私も微力ながら、参加することにした。
 最初はウクレレで挑戦しようと思ったのだが、面倒くさくなって、ピアノに逃げた。ほとんど即興で弾いているので、指に迷いがあり、ミスタッチもしているが、そこはご勘弁願いたい。

The Inner Light Challenge (その2)2020/04/09 19:05

 "The Inner Light" のいろいろな楽器の演奏を見てみる。
 原曲がインド風のエキゾチックな曲なので(「ラーガ・ロック」という言葉もある)、特徴のある楽器の活躍が面白い。

 まず、ハーディ・ガーディと、謎の三孔木管。
 この人、ハーディ・ガーディをメインにしてタイトルをつけているのだが、むしろイントロの木管の方が凄いと思う。三孔だけであれだけの音程を出せるのだから、かなりの習熟度だ。



 お次は、日本代表、笙。雅楽で用いる楽器だ。
 実はこれ、私がけしかけた。笙は "The Inner Light" との相性が良いに違いないと思ってのことだが、その通りだった。




 最後は、打楽器代表、ミック・フリートウッド。どうするのかと思ったら、トーキング・ドラム(?)を鳴らしまくりながら、語る、語る!
 だがしかし、私の目を引いたのは、フリートウッドのパフォーマンスそのものではなく、スクリーンの左側に置かれた謎の楽器だ…



 そっ、それは…!マイク・キャンベルが鳴らしていた、謎の四弦楽器ではないか!
 これは一体何なんだ?フリートウッドマックの中だけで流行しているのか?すごく謎だ。

VOX Apache2020/04/13 21:27

 ダーティ・ノブズのツアーが、マイクのドクター・ストップのために延期になったので、心配していたのだが、日々新しい動画をアップして、元気にしているみたい。

 出かけられないので、家のそこかしこで撮影している。
 これは、どこなんだろう…?サウナ?
 まず、ギターの中のドラマーに話しかけて…



 あ ――…、何だ、このケッタイなキカイは。
 アンプつきエレキに、ドラムマシーンが組み込んである…しかも電池で動く。何かの冗談か、おもちゃかと思ったら、さにあらず!VOX は大真面目である!



 ごめん、おもちゃじゃなかった。
 マイクみたいに上手に止められれば良いけど、そうじゃないと、勝手にツッツカ、ツッツカ鳴り続けるわけで。
 でもまぁ、外出も人に会うことも出来ない時は良いのかも知れない。

Gimme Some Lovin' with TP&HB2020/04/17 20:42

 2012年6月12日、ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール。
 私はアリーナ席にいた。ここでのライブは二日目で、一日目とほぼ同じ内容で推移したのだが、違っていたのは、途中でスペシャル・ゲストとしてスティーヴ・ウィンウッドが登場したことだった。
 一曲目の "Can’t Find My Way Home" はまだ落ち着いて見られたが、二曲目の "Gimme Some Lovin'" になると、もう会場が熱狂してしまい、私もそれに飲まれてほとんど記憶がない。ウィンウッドがギターからオルガンに移ったので、同じ巣に収まってはちきれんばかりの笑顔になっているベンモントが印象的だった。

 ウィンウッドとTP&HBの共演は数多くあり、そのうちの一つ、2014年9月15日フィラデルフィアでのオーディエンス・ショットが、けっこう良く撮れていた。



 やっぱりベンモントの笑顔が炸裂している。
 曲の素晴らしさとウィンウッドの貫禄は言うまでもない。1966年、ウィンウッドが18歳にしてこの曲を作ったのだから、本物の天才というのは、本当に底知れない。
 今回、私が改めて感動したのが、スティーヴ・フェローニの素晴らしさだ。ドラム・ワークとしては派手ではないが、リズムが大事で、かつシンプルな楽曲だ。下手なドラムだと、とても聞けた物ではないが、この演奏は本当にどっしりとしていながら躍動感と熱さが伝わってくる。うっとりするほど素晴らしい。

 もう一つ面白かったのが、一観客と化すトムさん。
 ウィンウッドが "Gimme Some Lovin'" を歌っているのを見ているだけでも幸せそうだし、マイクがギターソロをうならせるのを背後からニコニコしながら見ているのもまた、幸せそう。

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズという、最高のロックンロールバンドとともに、演奏することができたウィンウッドもまた、きっと幸せだったに違いない。

Koto2020/04/21 19:53

 マイク・キャンベルは、自分が持っている楽器を引っ張り出しては、フェイスブックで色々な動画を公表している。
 お琴まで出てきた。普通は弦(糸)を束ねたところを丸くきれいにまとめるのだが、そこまではできないらしく、かなりぐちゃぐちゃ。



 日本の「こと」と言われる楽器には「琴」と「箏」の字があって、厳密には使い分けられるそうだ。
 私はこの楽器に詳しくないので、とりあえず「お琴」ということにしておく。
 音大時代、「日本音楽研究会」なる大雑把な名前の同好会があって、彼らはお琴を合奏していた。軍手をはめての特訓を見て、優美な外見のわりに、けっこう悲壮なんだなと思っていた。

 トム・ペティ曰く、マイクは弦楽器なら何でも弾ける(フィドル以外)。ヘンテコな楽器も色々持っていて、ある日はお琴を持ってきたというのだ。
 そのサウンドが堪能できるのが、TP&HBの楽曲の中でも異色のサウンドで有名な "It'll All Work Out"。トレモロ(ちゃんとした日本語の奏法名があるのだろうが、知らない)が効いた、印象的なイントロから始まる。マイクはけっこうお琴を研究して演奏に臨んでいるようだ。



 さて、同じくお琴を使っているということになっているのが、ザ・ローリング・ストーンズの "Take It, or Leave It" なのだが…



 Wikipedia などを見ると、ブライアン・ジョーンズがお琴を弾いているというのだが、どうしても聞こえない。BoseのプレイヤーにBoseのヘッドホンを入れて、大音響で聴いても分からない。かすかにハープシコードは聞こえるのだが、お琴だと自信を持って言える音がつかめない。
 これはちょっとした謎だ。

Zemaitis Heart Hole2020/04/25 19:08

 Heartbreaker's Japan Party さんに教えていただいて、1989年、UK のテレビに出演したトムさんの動画を見た。
 曲は発表したばかりだった [Full Moon Fever] から、"Yer So Bad"。何が珍しいって、トムさんがゼマイティスの12弦アコースティックを使っているところだ。



 このハート・ホールのデザイン、凄く可愛くて魅力的。ホールだけではなく、小さなハートの装飾も可愛い!
 それにしても、トムさんがゼマイティスを持っているのは珍しい。1989年だから、トニー・ゼマイティスも現役で活躍していたわけで、UK に来たついでに購入したのかも知れない。
 もしかして。時期といい、場所といい、あり得なくないと思うのだが … 某UK人の友人に借りた?もらった…?!

 某 UK 人の息子、ダニーは、[Concert for George] で、やはりハート・ホールのゼマイティスを使っている。
 こちらは6弦。当時23歳、女の子のように可愛いダニーだからこそ、許されるハート・ホールかも知れない。



 いまは神田商会の一ブランドとなったゼマイティス。実は、ハート・デザインのウクレレもある。
 ものすごく可愛くて、魅力的。欲しいな~と口走ったら、ウクレレの先生がひとこと。

 「いや、やめた方がいいっすよ…」

 この人は、私にコリングスのウクレレを買わせた人だ。それ以上の品質が期待できないからだろう。
 でも、ゼマイティスにコリングス以上の楽器としての品質は、求めていない。あのなんとも言えない可愛さが、ひどく魅力的なのだ。

So You Want To Be A Rock 'n' Roll Star2020/04/29 19:44

 ザ・バーズのアルバムを順番に聴いている。
 [Younger Than Yesterday] のところで、"So You Want to be a Rock 'n' Roll Star" を聴くと、改めてこういう曲だったなぁと思う。
 そもそも、私がザ・バーズを聴くきっかけはこの曲だった。トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズによる最高のカバーを聴いて、オリジナル曲を聴く気になったのだ。たしか、音大の図書館に、[Younger Than Yesterday] のレコードがあって、それを聴いたのだと思う。



 ここでTP&HBのライブを出してしまうと、「最高だよね」の一言で終わってしまうので、今回は脇に置いておく(後で見るけど)。

 ほかのカバーバージョンも多いのだが、ここでは二つ。
 まず1968年のザ・ムーヴ。
 ザ・ムーヴ?ザ・ムーヴってあのロイ・ウッドのバンド?それとも別のバンド?と、ちょっと思ったのだが、正真正銘ロイ・ウッドのザ・ムーヴだった。
 ドカーン!とぶっ放す感じが格好良い。



 次は、1973年スティーヴン・スティルスのマナサス。
 さすがにバーズに近い人物だけあって、ギロの使い方など、オリジナルに近い。
 それにしても、スティルスの右手の左指の使い方が独特で面白い。