Concert for George (not reissue)2018/02/24 22:04

 さぁ![CFG] こと、「コンサート・フォー・ジョージ」リイシュー版の発売!見るぞ!…と思ったら、まだ手元に届かない!!

 ……………!!

 よし、旧版のBlu-rayを見よう!

 我ながら何をやっているのか、分からなくなってきた。

 しかしまぁ、もう何十回見たか分からないし。泣きはしないだろうと。高をくくる。
 駄目だった…やはり、パイソンのところと、エンディングで泣いてしまった…

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズで号泣するかと思ったら、それがそうでもない。なんだか凄くロックンロールなバンドが出てきて、"Taxman" を演奏するところなんて、ゾクゾクするほど格好良い。マイクの短いソロは、このコンサートの中でも最もイカした演奏だろう。
 マイク・キャンベルといえば、ハートブレイカーズが演奏を始めようとするとき、トムさんと顔を見合わせ、「いいよ」と言う声が PA に拾われている。待てよ、もしかしてステージ上でマイクが出した声が、PAに拾われて聞こえるって…これが初めてのことではないだろうか?
 トムさんももちろんだが、マイクも出てきたときから笑顔全開で、ジェフ・リンやダニーの顔をみると、さらに笑顔が輝く。このコンサートに参加したことが本当に誇らしく、嬉しく、幸せなことだったのだろう。
 "I Need You" で、泣きはしなかったが、トムさんの美しいグレイッシュ・ブルーの瞳が印象的だった。ほんとうに、美しい目をしていた。

 [CFG] を見ていると何から何まで、細かいことがいちいち素敵に思える。
 アヌーシュカのピアスが最高。あれ、欲しい。
 ジム・ケルトナーのシャツはボブ・ディラン。
 "Handle with Care" でトムさんのカウントに続いて一発目のドラムが鳴るとき、背後でマイケル・ケイマン(ストリングスの編曲・指揮者)が手を「パン!」と叩いている。
 リンゴが出てきたとき、とっさにクラプトンが振り返って、「ちょっと待った!」をやっている。そしてビートルめがけて、ジェリー・ビーンズが飛んでくる。ダニーがびびる。
 ポールが歌っている間も、後ろで大熱唱するクラプトン。
 花びらの散る "I'll See You in My Dream" でダニーの肩を抱くクラプトン。ダニーがオリヴィアと抱き合うと、ウルウルした目をして、小さく "Yeah" と呟くクラプトン。

 クラプトンは、本当に、本当に素晴らしい仕事をした。"While My Guitar Gently Weeps" の最後で、演奏と終わらせるために振り返った姿は、クラプトン史上もっとも格好良い。燃え尽きたみたいに、うつむいてしまうクラプトン。それに声をかけるダニー。美しい。
 そしてジェフ・リン。彼のヴォーカルの良さがすごく味わえる。"Something" などはサポート役に徹しているが、その存在感、美しさ。彼はソングライティングや、プロデューシングなどで高評価だが、そのヴォーカルも素晴らしいと思う。
 そして共演者と顔を合わせると、「テヘッ」と笑ってみせる。素敵。

 編集も良い。最後の方になると総立ちになる観客に視界が阻まれる感じに、臨場感がある。

 そして、相変わらず感心するのが、"Wah-Wah" におけるトムさんの位置取りの妙。あれほど完璧な立ち位置があるだろうか。クラプトンの顔を見て大笑い、ダニーを見てニコニコ。見事な金髪を輝かせ、ややいい加減にギターを弾くトム・ペティ。彼がもうジョージのところへ行ってしまった悲しみよりも、あの輝くばかりの存在に幸福感が溢れる。

 [CFG] を見ると、何もかもが素敵で、まとまりがなく、爽やかな感動と満ち足りた気持ちが残る。そして人間は捨てたもんじゃないし、友達っていいな、そう思う。

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