The Jayhawks2017/08/05 20:58

 本題の前に、お知恵を拝借。どなたか、お分かりの方はコメント欄に、一言おねがいしたい。
 今年に入ってから、何となくテレビをつけていて、目に付いたロック・バンド(だと思う)のミュージック・ビデオがあって、検索までしたのだが、そのときは「別にどうってことないか」と思って、それきり忘れていた曲がある。
 しかし、今になってまた気になって調べたいのだが、曲目もバンド名も完全に忘れている。
 曲自体は、おそらく2016年か、今年の曲。5人程度のイギリスか、アメリカのバンド。たぶん、一人だけ女性で、フィドル担当。フォークロックっぽいけど、ややヘヴィな音。普通に良い曲。ヒゲあり。帽子あり。古いお城か、カントリーハウスみたいなところで撮影、草花の美しいお庭もでてくる。バンドメンバー以外のお仲間みたいのが、ささやかなパーティをしている。女性はニット帽を被っていた…かも知れない。サウンド的には、UKっぽい…
 これだけのヒントでピンと来る方、よろしくお願いします。映像的には鮮明に覚えているのだが。ググろうとしても材料が少なすぎる。"fiddle" と入れてしまうと、どうしてもこの言葉の引きが強くて、うまく行かない。

 さて、本題。なぜフィドルが居るバンドの事を思い出したのかというと、ザ・ジェイホークスというバンドのことを考えていたからだ。
 散々働き、疲れ果てて短くもない帰途につくとき。歴史の本を読みながら、iPodをアルバム・シャッフルにして、たまたまジェイホークスが流れると、「ああ、当たりだな」と思う。
 熱狂的なファンというわけでもないし、わざわざ見に行くほどではないけれど、聴くと嬉しくなる、やっぱりロックって良いなと思わせるバンドだ。アルバムは6枚持っている。
 メンバーにフィドル奏者はいないが、レコーディングでは時々フィドルを効果的に使っている。

 ジェイホークスを知るきっかけはトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズだ。日本のファンコミュニティのミーティングで、彼らのアルバム [Hollywood Town Hall] が紹介されたのだ。
 アルバムジャケットも印象的だし ― 多分に "CS&N" 的 ― 音楽的にも好みだった。当然TP&HBとのつながりも深い。例によってベンモントがセッション・マンとして参加しているし、プロデューサーは後にTP&HBのプロデュースも手がけた、ジョージ・ドラコウリアスだ。
 有名な話だが、冒頭の "Waiting for the sun" はTP&HBの "Mary Jane's Last Dance" のイントロとそっくり。正しくは逆で、ジェイホークスの方が先で、TP&HBが後だ。こういうのは、パクリだの何だのと言う下らない話ではなく、同じ価値観の音楽で、一部演奏者が被ろうものなら、同じような曲ができるということだ。



 はっきりとは確認できていないのだが、この曲でピアノを弾いているのは、ベンモントではないかと思う。
 このアルバムのセッション・マンとして、ニッキー・ホプキンズも記載されている。[Hollywod Town Hall] のリリースは1992年9月で、ニッキーが亡くなったのは2年後だ。

 ジェイホークスで一番好きな曲は、間違いなく "Blue"。1995年のアルバム [Tomorrow the Green Grass] のオープニングを飾る曲で、文句なしに名曲。ザ・ソーンズもカバーしている。
 公式ビデオもあるが、ややダサいので、ここではテレビ番組でのライブ演奏を貼り付けておく。名演。ツイン・ヴォーカルというのは本当に贅沢で、最高に格好良い。

Le Concert2017/08/19 20:42

 新幹線の移動時間の暇つぶしに、2009年のフランス映画 [Le Concert] を見た。邦題は「オーケストラ!」
 フランス映画だが、映画の前半の舞台はモスクワ、後半がパリになる。

 かつて、ボリショイ交響楽団の伝説の指揮者であったアンドレイだが、政治的な理由でその道を断たれる。しかし、ひょんな事からかつての楽団仲間と共にパリ公演を企てることになる。
 メインとなる曲目はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲。この曲と、ソリストに選んだアンヌ=マリーに対して、アンドレイにはある思い入れがあった。



 気楽に見るには良い作品で、鑑賞後も爽やかな気持ちにさせる。以下はネタバレの感想。

 もちろんツッコミどころは満載。邦題は「コンチェルト!」の方が相応しいと思う。
 そもそも、オーケストラを率いる伝説の指揮者が、協奏曲にそれほど入れ込むということが、あるだろうか。どちらかと言えば協奏曲に入れ込むのはソリストの方だ。

 昔の仲間が集まって再びオーケストラを結成するまでは良いのだが、全く合同練習をしないのは、さすがに無理がある。フランス人にとってのロシア人のイメージを面白く演出しているのだろうが、クラシックの演奏家としてはプライドがなさ過ぎて、現実味もない。
 しかも、ぶっつけ本番、協奏曲の冒頭が下手でどうしようもないのに、ソリストが素晴らしく弾き始めた途端に、オーケストラも心を合わせ、急に上手くなるというのは、納得がいかない。心がけ次第で演奏が良くなるほど、音楽は甘くはい。クラシックともなればなおさらだ。
 どうせなら、まず楽団員を集める。合同練習をすると惨憺たる有様。そこにソリストが奮起を促す、団員一同練習に打ち込む ― そして本番に臨み、何か別の困難に直面するが、それを乗り越える ― という展開がほしかった。

 イマイチな展開にも関わらず、最後が感動的なのは、やはりチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のシーンが良すぎた。
 第一楽章と第三楽章を巧みに繋ぎ、12分間聴かせる。ヴァイオリニスト役の女優は、弾く演技がかなり上手い。指揮者の方はテンポと動きがややシンクロしきっていないが、盛装して背筋を伸ばし、両手をあげると、「ああ、こういう指揮者っているな」と思わせる。

 この映画を見てから、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を、イツァーク・パールマンと、アンネ=ゾフィー・ムター、そして18歳の諏訪内晶子さんなどで聴いたのだが、もしかしたら、この曲はチャイコフスキーの中でも一番くらいの名曲ではないだろうか。私はピアノ弾きだが、ピアノ協奏曲よりも良い曲かも知れない。
 何と言っても、あの第一楽章のテーマの格好良さ、美しさが抜群だ。「カルメン」の第四幕からインスパイアされたとも言われているが、もしそうだとしても、あそこまで堂々と、臆面もなく、あらん限りの力で高らかに鳴らされたら、感動しないはずがない。テーマの間に管楽器が鳴らず同音の連続など、行進曲じゃあるまいし、本気で書こうと思ったら勇気が要る。
 そして第三楽章のフィナーレの突っ走り方も格好良い。

 どの演奏をはりつけようかと迷った。
 動画と音がシンクロしていないのと、音が悪いのが難だが、やはりパールマンが良い。第一楽章を聴いて、第二楽章が退屈だったら、すっとばして 26分29秒からの第三楽章を聴いても構わない。

Ferrari renews racing agreement with KR2017/08/25 23:36

*** 追記 8月26日 **

 ベルギーGP予選を前に、ベッテルがフェラーリと来年以降3年の契約を結んだことが発表された。
 はっや!
 モンツァでもまだ発表できないだろうなんて言われていたのに、キミの残留が決まった途端にまとまってしまった。しかも、3年契約?!
 完全にフェラーリの作戦勝ち。キミ・ライコネン効果は抜群だった。
******

 キミ・ライコネンが、2018年もフェラーリ・ドライバーとして契約したことを発表した。
 何て素晴らしいニュース!来年もフェラーリを応援する甲斐があるというものだ。

 これはすっかり有名になってしまった「噂」だが、今年でフェラーリとの契約が切れて、来年以降の契約交渉中のセバスチャン・ベッテルが、契約の条件として、「チームメイトは、キミ・ライコネン」を挙げているという。
 何をどう突っ込めば良いのか、もう、さすがに呆れる。でもセブのそういうところも大好き。

 確かに、セブとキミとは親友だから、同じチームで一緒にいたいのだろうし、セブ自身が、フェラーリ・ドライバー,キミ・ライコネンの大ファンだからという気持ちもあるだろう。
 さらにクレバーなセブとしては、キミなら自分のチャンピオンシップを邪魔しないだろうし、そもそもクリーンなドライビングなので、安心感もある。チームメイトのことで神経を使うのは馬鹿らしいし、そう言う面でも、キミはセブにとって、「都合が良い」に違いない。

 それはともかく!

 この二人、ずいぶん前から(セブがF1に来てからずっと)仲良しだが、フェラーリのチームメイトになってから、さらに手が付けられない。
 しまいには、夏休み前の気の緩みを、ハンガリーのポディウムから全世界に中継される始末。とりあえずお前ら、クルサード先輩とボッタスに謝れ。全く話が耳に入らないじゃないか。



 夏休みが明けて、スパ・フランコルシャンでのベルギー・グランプリが始まった。しかし、ベッテルの契約に関する発表は何もない。まだ時間がかかりそうだ。
 セブとしては、そう簡単に折れたりはしないつもりなのだろうが…しかし、いち早くフェラーリがキミとの契約を正式に発表してしまった。これは、キミを人質に取られたようなものである。これでフェラーリと契約しなかったら、人間扱いしてもらえないし、そもそもキミに口を利いてもらえなくなり、大事なビートルズ・コレクションを粉砕されるだろう。

 セブがビートルズ・ファンであることは有名だが、キミはどんな音楽を聴いているのか…。以前、インタビューで母国であるフィンランドのポップを聴くと言っていた。
 フィンランド…ロック…検索すると…メタルっぽいものしか挙がってこない。私は音楽において、キミとの共通点を探ることを諦めた。

 さぁ、スパ・フランコルシャン!全てのレースの中で、私のお気に入り。フリー走行から早速スパ・ウェザー。どんな結果が待っているのか?ことによっては二回連続でF1に関する記事になるかも知れない。

A Little Help from a Friend2017/08/29 20:54

 ザ・ビートルズの原曲は、"With A Little Help From My Friends"。でも、今回は "A Little Help from a Friend" なぜなら…



 F1ベルギー・グランプリは本当に良いレースだった。これぞF1、最後までハラハラさせつつも、F1の良さが詰まった決勝となった。

 さて、その "A Little Help from A Friend" というのは、予選での出来事である。
 最終計測時に、ポールポジションを狙っていたフェラーリのキミ・ライコネンは、ターン9でコースアウト。計測を諦め、予選4位に終わった。
 一方、週末のセッションを通じてライコネンに及ばなかったチームメイトのセバスチャン・ベッテルが、最後の計測で突然1分42秒台を叩き出し、予選2位に躍り出たのだ。ベッテルはライコネンの「トウ」を得ており、タイムがあがったのだ。

 フォーミュラカーの場合、他の車の直ぐ後ろを走ると、乱気流のためにスピードが出ない場合と、空気抵抗が弱まり、スピードが上がる場合がある。後者を「トウ tow」と言う。つまり、前の車に引っ張ってらうのだ。
 予選などでナンバーワン・ドライバーに良いタイムを出させるために、チームがセカンド・ドライバーにわざと高速ストレートで前を走らせ、トウを与えるというのが、普通の方式だ。ただし、引っぱり役になった方は、トウが終わったら道を譲るので、自分のタイムを犠牲にしなければならない。今回のベルギーでも、マクラーレン・ホンダが非常に分かり易く実行し、効果を得ていた。

 一方、フェラーリの二人の場合、ライコネンの方がこの週末は調子が良く、このサーキットも得意にしているので、ライコネンがベッテルを引っぱる筋合いはなかった。むしろ、日本の実況席で「ベッテルが、ライコネンを引っぱれば良いんじゃないですか?」「実質ナンバーワン・ドライバーが?!ないでしょー!」「ないですよね~」などと言われていたのだ。
 実はベッテルがライコネンからトウを得ていたということは、予選直後のインタビューにおけるベッテルの感謝のコメントで判明した。
 この出来事について、ライコネンは…

ベッテルを“トウ”で助けたのは僕自身の判断

 チームの指示ではないと強調している。どうやら、自分がチームやベッテルに良いように使われているように思われるのが、気にくわないらしい。チームプレイに徹した「美談」にされるのもご免のようだ。自分は何も犠牲にしていないし、これからも犠牲にするつもりはない。

 いやいやいやいや、ちょっと待て、キミ、ちょっと待て!自分の判断でやった?それって、もの凄いことだよ?!どこまでセブのことが好きなの?!

 無線を聴くと、さすがのキミも後ろにセブがいてトウができるとまでは、分からなかったらしい。ただ、チームからの無線で「後ろにセブがいる」とだけ伝えられると、「セブを助けられるか、やってみる」と答え、あとはバックミラーを見ながらの走行になったのだ。
 ネットにあがっている動画は主に第2セクターのカーブの連続で、ここでは乱気流で遅くならないように、セブとの距離を取っている。おそらく、やや速くなる第3セクターでセブがキミに接近して、トウを得たのだろう。そうでないと、突如出たあのタイムの説明がつかない。
 セブの無線はタイムが出た直後で、チームとキミに感謝している。セブはキミが引っぱってくれるとは知らされていなかったが、キミの気持ちは分かったらしい。要するに、チームからのちょっとした期待を含んだ無線と、キミのセブをトウで助けようという強い意志、それを理解したセブによって、今回の顛末となったのだ。

 キミ・ライコネン、格好良すぎ!
 無愛想、無表情、無口、滑舌悪い、F1に友達居ない、そもそも人間関係に興味がないなど、散々な言われようだが、相手がセバスチャン・ベッテルとなると、人が変わり過ぎ。私もセブが大好きだが、キミにはかなわないな…

 もっとも、ライコネンが格好良かったのは予選まで。決勝ではイエローフラッグがでかでかと出ているのに、思いっきり全開で、当然10秒ペナルティをくらい、まだゴチャゴチャ文句を言っている。

 フェラーリのツイートは、ベッテルがビートルズ・ファンであることを意識したもので、ナイス・アイディア。
  "With A Little Help From My Friends" の一番好きなバージョンは、[Nobody's Child: Romanian Angel Appeal] だ。初めて聴いたライブバージョンでもある。この曲が最後に来るところが、このアルバムの良いところ。
 こちらの動画では、ドラムにジム・ケルトナーも居る。まさに、友達一堂の助けと、リンゴ。