The Phantom of the Opera ― 2017/06/30 22:14
ニューヨーク・ブロードウェイのミュージカル2本目は、[The Phantom of the Opera]「オペラ座の怪人」。
実は当初、見る予定はなかった。音楽はよくフィギュア・スケートで聞く(私はフィギュアスケートが結構好きだ)し、良いと思う。しかし、どうもストーリーが好きではない。ガストン・ルルーの小説が原作だが、なんだか気持ちの悪いストーカーの話としか思えない。
しかし、音楽仲間が強力にプッシュしてくる。曰く、「音楽のあまりの素晴らしさに泣いた。」
そして、今回ニューヨークで落ち合うことになった会社の仲間曰く、「ロンドンで見た時、余りに良かったので、翌日も見た」のだという。
ここまで言われて見ないというのもどうかということで、マチネーで観賞。劇場は、44丁目のマジェスティック・シアター。
予習のために、2004年の映画を見たのだが、ファン達曰く、「映画はだめだ!舞台の方が断然良い!」
それは正しかった。たしかに、「劇場」を舞台とした作品なだけあって、「劇場」で生で見ることに意義がある。
確かに良いのだが…どうにもしっくり来ないところも多い。
音楽は総じて素晴らしいのだが、時々ひどく安っぽいサウンドで勝負してくるのが、なんとなく居心地の悪い思いにさせられる。特に大迫力を狙って、PAを駆使しすぎたバス・ドラムや、場違いなエレクトリック・ギターの大活躍。ちょっとついて行けない。まともなオーケストレーションで、さらにPAの力を借りた方が良い。
「オペラ座」を舞台とし、さらにモーツァルトの有名作品を念頭においているストーリーなだけに、本家クラシック・オペラとの対比に晒されるのも、このミュージカルの弱点だろう。
歌手としては、まずクリスティーヌは素晴らしかった。はっとするような可憐な声質で、しかも音量がある(もちろんPAもあるのだが)。特に墓地のシーンの歌唱は素晴らしかった。
ファントムの方は、ベテラン名優の役どころで、上手いとは思うのだが、やや期待はずれ。映画でも同じ事を思ったし、フィギュアスケートを見ていても同じ事を思うので、歌手のせいではない。音域の設定のせいだ。かなりテノール寄りのバリトンのようだが、高音はどうしてもきつい。蚊の鳴くような声で、素晴らしいとは言いがたい。
テノールはラウルに任せて、バス~バリトンにした方が、役柄的にも合っていると思うのだが。それとも、ミュージカルには、それほどのバス~バリトンの歌手が居ないのだろうか。
豪華な舞台装置、衣装、仕掛け、それらは素晴らしく、観客の間からたびたびため息や感嘆の声が聞かれた。
ただし、墓場の中途半端な火気は残念。特にファントムの銃が「パンっ」と鳴ったときは、会場から笑いが起きた。
シャンデリア落下も、期待したほどの迫力ではなかった。これは映画を見ているせいだろう。
ファン達が絶賛する理由も分かるし、音楽も良いと思う。さて、もう一回見るか?同行の友人はロンドン公演が素晴らしかったと言っているので、ロンドンに行く機会があったら、検討しよう。
実は当初、見る予定はなかった。音楽はよくフィギュア・スケートで聞く(私はフィギュアスケートが結構好きだ)し、良いと思う。しかし、どうもストーリーが好きではない。ガストン・ルルーの小説が原作だが、なんだか気持ちの悪いストーカーの話としか思えない。
しかし、音楽仲間が強力にプッシュしてくる。曰く、「音楽のあまりの素晴らしさに泣いた。」
そして、今回ニューヨークで落ち合うことになった会社の仲間曰く、「ロンドンで見た時、余りに良かったので、翌日も見た」のだという。
ここまで言われて見ないというのもどうかということで、マチネーで観賞。劇場は、44丁目のマジェスティック・シアター。
予習のために、2004年の映画を見たのだが、ファン達曰く、「映画はだめだ!舞台の方が断然良い!」
それは正しかった。たしかに、「劇場」を舞台とした作品なだけあって、「劇場」で生で見ることに意義がある。
確かに良いのだが…どうにもしっくり来ないところも多い。
音楽は総じて素晴らしいのだが、時々ひどく安っぽいサウンドで勝負してくるのが、なんとなく居心地の悪い思いにさせられる。特に大迫力を狙って、PAを駆使しすぎたバス・ドラムや、場違いなエレクトリック・ギターの大活躍。ちょっとついて行けない。まともなオーケストレーションで、さらにPAの力を借りた方が良い。
「オペラ座」を舞台とし、さらにモーツァルトの有名作品を念頭においているストーリーなだけに、本家クラシック・オペラとの対比に晒されるのも、このミュージカルの弱点だろう。
歌手としては、まずクリスティーヌは素晴らしかった。はっとするような可憐な声質で、しかも音量がある(もちろんPAもあるのだが)。特に墓地のシーンの歌唱は素晴らしかった。
ファントムの方は、ベテラン名優の役どころで、上手いとは思うのだが、やや期待はずれ。映画でも同じ事を思ったし、フィギュアスケートを見ていても同じ事を思うので、歌手のせいではない。音域の設定のせいだ。かなりテノール寄りのバリトンのようだが、高音はどうしてもきつい。蚊の鳴くような声で、素晴らしいとは言いがたい。
テノールはラウルに任せて、バス~バリトンにした方が、役柄的にも合っていると思うのだが。それとも、ミュージカルには、それほどのバス~バリトンの歌手が居ないのだろうか。
豪華な舞台装置、衣装、仕掛け、それらは素晴らしく、観客の間からたびたびため息や感嘆の声が聞かれた。
ただし、墓場の中途半端な火気は残念。特にファントムの銃が「パンっ」と鳴ったときは、会場から笑いが起きた。
シャンデリア落下も、期待したほどの迫力ではなかった。これは映画を見ているせいだろう。
ファン達が絶賛する理由も分かるし、音楽も良いと思う。さて、もう一回見るか?同行の友人はロンドン公演が素晴らしかったと言っているので、ロンドンに行く機会があったら、検討しよう。
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