ロックファン、京都へゆく2017/04/23 15:58

 木曜日から、二泊三日で京都へ行き、昨日帰ってきた。

 京都は中学校の修学旅行以来である。私は歴史好きな割に、現地に足を運ぶと言うことをしない。音楽が徹底的に実践主義である(自分で演奏する、聴きに出かける)一方、歴史は本で読んで、頭の中だけで思いを馳せるのが一番楽しいようだ。
 そもそも旅行にも観光にもさほど興味がない私が、なぜ観光地中の観光地に出かけたのか。

 きっかけはトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズである。
 本当は、6月にニューヨークでの彼らのライブが見たかった。しかし、仕事のプロジェクトの予定があり、泣く泣く諦めた。もちろん、チケットはあっという間にソールド・アウト。しかも、今になってそのプロジェクトが頓挫しそうだという。
 余りの悔しさに、発狂しそうになった私は、突然「そうだ、京都に行こう」と思い立ったというわけ。たぶん、ロックの神のお告げだ。

 京都で思ったことが幾つかある。とりわけ、「観光」という産業について。
 ある地域について「主な産業は観光」といわれると、ちょっとピンときていなかった。「観光」は、本当に「主な産業」になり得るのだろうか?
 ところが、自分が純然たる観光客になってみると、これがなかなか、凄まじい消費力であり、一大産業であることが良く分かった。
 国内外から押し寄せる膨大な観光客は、まるで狂ったかのように消費をする。普段の冷静さを保っていれば、決して払わないようなものに、平気でお金を払う。非日常への憧れのパワーを思い知った。

 それにしても、レンタル着物で京の街を歩き、写真を撮りまくる人の多いこと!
 これはある種のコスプレで(事実、和装でありながら観光客ではない人は、容易に見分けがつく)、キーワードは「SNS映え」。SNSにアップした写真がさらに観光客を呼ぶのだ。
 今や、どの観光地もPR手法としてのSNSを、重要視しなければならない。

 さて、私は京都で何をしたのか。
 外国人観光客に頼まれて写真を撮ること数知れず、中学生に降りるべきバス停を教え(堀川今出川に一体何の用があるのかと思ったら、晴明神社だそうだ。陰陽師、恐るべし)、岐阜から来たマダム・グループにJR八条口を案内する。好物である豆腐と湯葉と生麩、老舗のお弁当、にしん蕎麦を食べまくり、1日2万歩以上も歩いても体重が増える。
 そして寺社仏閣巡り。司馬遼太郎のようにタクシーを駆使して、普通は入れないような所まで行くことは出来ないので、オーソドックスに有名寺社仏閣をめぐることになる。

 東寺、伏見稲荷大社、東西・本願寺、下鴨神社、慈照寺(銀閣)、南禅寺、八坂神社、高台寺、六波羅蜜寺、三十三間堂、智積院、豊国神社、二条城、北野天満宮。

 清水寺と鹿苑寺(金閣)に行っていない以外は、かなりコテコテのコースではないだろうか。  個人的なベスト3は以下の通り。

1位 智積院
 これはダントツに良かった。午前中に行ったということもあるが、とにかく空いていて静か。修学旅行生がいない。長谷川等伯の本物が見られる。レプリカも上手く展示してある。境内や庭が綺麗。修行僧のみなさんと挨拶できる。

2位 三十三間堂
 当初、人の多さを予想して敬遠していたのだが、やはり仏像の数の多さには魅力がある。朝の8時から公開しているので、朝イチに出かけた。これが正解。13世紀の物である本堂にひしめく千手観音と風神・雷神、二十八部衆は圧巻。

3位 東寺
 弘法市を翌日に控え、車が多くて地元のおっちゃん、おばちゃんが賑やかだが、意外と観光客は少ない。午前中で、他の観光地から離れているからだろうか。ここも仏像が量で迫ってくるので、見応えがある。

 ほかには、南禅寺も比較的人が少なくて良かった。六波羅密寺の建物は新しいが、持っている彫像はやはり見逃せない。

 さて、このブログは音楽雑記である。何か京都で音楽的な収穫はあったのかというと。これが全くなかった!雅楽も能楽もあるはずの古都だが…そもそも、TP&HBを見に行けないことへの、腹いせのような衝動旅行だったので、何も調べていなかった。
 伏見稲荷大社で神楽を奉納している人がいたのだが、背後の拝殿でグワングワン鳴りまくる鈴の音で、何も聞こえない。結果、収穫なし。
 次回があるとしたら、せめて金剛流の能くらいは調べて見ることにしよう。

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