Southern Cross2017/03/28 21:29

 いよいよ、F1 グランプリが始まった。
 今年もオーストラリアが開幕戦。フェラーリのベッテルの勝利に大喜びしている。
 一方で、いつもニコニコ、F1レーサーにしては「いいやつ」のリカルドは、地元グランプリではいつも不運がつきまとう。スタンドに押しかけたリカルド・ファンたちの持つオーストラリア国旗が哀しげだ。

 オーストラリア国旗をみるにつけ、南十字座のことを想い出した。
 南十字座、通称 Southern Cross だが、星座としての英語の正式名称は Crux だそうだ。

 シンガポールに行くに当たって、一つだけ楽しみだったことがある。
 南十字座を見ることが出来るかも知れないということである。

 午後8時、空がすっかり夜の闇になったとき、南の空を見る機会が一回だけあった。
 天上にオリオン座が輝いているのには、感動してしまった。首都圏にいると、南の斜め45度ほどに見える冬のダイヤモンドの数々が、天上にあるのだ。本当に低緯度の土地に来たのだという実感が湧いた。
 肝心の南十字座だが、こちらは見られなかった。シンガポールにおける南十字座が見える季節は3月から始まるが、23時以降にならないと、水平線から昇ってこないのだ。南国とはいえ、やはり北半球なのだ。
 南の夜空は寂しいと、知識で知っていた。実際の星空は、たしかに寂しかった。シンガポールは街灯りのせいもあって、星が見づらい。真っ暗な水平線のむこうに、未だ見ぬ南十字があると思うだけでも、満ち足りた気持ちだった。

 ザ・バンドの7枚目のアルバム [Northern Lights - Southern Cross] の邦題が、「南十字星」であることは、今日はじめて知った。
 「南十字星」という呼び方はやや古い。「星」と言ってしまうと、北極星のような一つの星のように解されかねず、最近ではあまり使われないのではないだろうか。

 アメリカでは、ハワイとフロリダの南端からなら、南十字座が見えるのだそうだ。

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