While my guitar gently weeps feat Prince2016/04/23 22:10

 プリンスが亡くなったというニュースには、声をあげて驚いた。本当にびっくりした。なんと言っても、まだ若い。オリジナリティという希有な点で、ロック史に残る人に違いない。

 プリンスときて、思い出すのはもちろんこれ。2004年ロックの殿堂セレモニーでの、 "While My Guitar Gently Weeps"。
 トム・ペティにジェフ・リン、ダニー・ハリスン、スティーヴ・ウィンウッド、ジム・キャパルディ、マーク・マン、スティーヴ・フェローニ、スコット・サーストンと、恐ろしく豪華なメンバーに、プリンスが加わる。



 実は、この曲のカバーとしては、トップクラスに好きなのが、この演奏。プリンスの自由で大胆、でも端正なギターはもちろんだが、トムさんのヴォーカルが素晴らしいと思う。この曲のヴォーカルには、儚さが必要なのだ。
 多くのカバーは、ギターも自信満々なら、ヴォーカルも気合いが入りすぎで、ちょっと力みすぎ。
 トムさんのヴォーカルは、弱くはないが、優しくて味わい深い。"I don't know why..." はジェフ・リンが担当するのだが、実はあそこもトムさんに歌って欲しいと思っている。
 さらに良いなと思うのは、プリンスがギターソロを弾きまくっている間に、トムさとジェフが "Look at you all..." と歌うところ。ヴォーカルとギターソロが絶妙な絡み合いが、この曲の完成度を証明している。

 この素晴らしい演奏を作りあげたプリンスが亡くなったなんて、ちょっと信じられない。