Wildflowers2015/08/29 21:34

 トム・ペティのソロ・アルバム,[Wildflowers] セッションにおける、未収録曲をアルバムにした [Wildflowers - All The Rest] が発売されることは決まっているが、何時発売されるのかはまだ分からない。
 "Somewhere Under Heaven" が発表されたきり、曲名も発表になっていないし、まだ謎ばかり。楽しみで仕方が無いので、オリジナルの [Wildflowers] を聞くことにする。

 アルバムのタイトルになった曲、"Wildflowers" は、トム・ペティ,ハートブレイカーズのアルバムの中でも、彼らが新しい段階に入ったことを告げる、印象的な曲だ。"Freefallin'" のような曲もあるが、"Wildflowers" ほどアコースティックな味わいで、大人しい曲でアルバムが始まるのはとてもめずらしいと思う。

 この曲のクレジットを見ると、トムさんとマイクのコンビに、ドラムのスティーヴ・フェローニ、パーカッションのレニー・カステロ,ハーモニウムとピアノにベンモントで、それにマイケル・ケイマンが率いるオーケストラがつく。そして、ジョージ・ドラコウリアスが「何か弾いているはず」と書いてあるのが可笑しい。

 マイクはハープシコードを弾いているはずだが、ちょっと音は分かりにくい。たぶん、間奏とエンディングで低くコードを弾いているのだと思う。
 それにしても、LAのスタジオ ―Sound City か、Ocean Way Recording には、ハープシコード(もしくはチェンバロ)があったということか。それってけっこう凄い。何せメンテが難しい楽器だ。それとも、ハープシコードみたいな音のする、別の楽器なのだろうか?



 ライブ・バージョンでは、[Live Anthology] に、1995年の演奏が収録されている。
 まず印象的なのは、なんと言っても、ハウイのコーラスだ。後半になって初めて加わるのだが、その存在感、トムさんとのコンビネーション、その美しさは唯一無二のものだ。



 マイクはギターとともに、Marxophone マーキソフォンなる楽器を演奏している。この音は印象的で、間奏部分などでビブラートのかかった金属的な音がする。
 音は分かるが、正体がよく分からない。調べてみたら、チターか、ハンマーダルシマーのような楽器に鍵盤状のキーを付けた楽器だと分かった。
 鍵盤があれば、弦を間違える可能性が低く、トレモロはハンマーのしなりが勝手にやってくれるという寸法。低音は左手で弾いている。このデモンストレーション映像が分かり易い。



 何だか妙ちきりんでおかしな楽器。マイクはこの楽器をどうしたのだろうか。きっとどこかの楽器屋さんで埃を被っていた物を、店主に勧められるままに買ったに違いない。
 セッションやリハーサルに抱えてきて、メンバーに「なんだそりゃ」的なことを言われつつ、弾いてみせるとけっこう好評だった…などと言うシーンが目に浮かぶ。