Shady Grove2015/08/07 22:11

  ずいぶん待たされたが、ようやくロジャー・マッグインのアルバム [Limited Album] がアメリカから届いた。
 まさにマッグイン・サウンドと言うべき音楽が一杯に詰まっている。何と言っても、"If I Needed Someone" だけでも買う価値がある。
 クレジットを見ると、ドラムにスタン・リンチの名前があるのが嬉しかった。

 あらかじめ収録されていることを知っていたのは "If I Needed Someone" と "May the Road Rise to Meet You" だけ。だから、 "Shady Grove" が聞こえたときは、心がざわめき立った。
 もちろん、私としてはマッドクラッチの録音でお馴染みだ。
 ご親切なことに、ロジャー・マッグインと、マッドクラッチの録音を並べた動画がある。



 これを聴くと ― トム・レドンには悪いが ― トムさんがヴォーカリストとして非常に魅力的であることを思い知らされる。

 "Shady Grove" というのは女性の名前だそうだ。17世紀、アメリカで流行したフォークソングで、ケルト音楽やブルーグラスでも演奏されるという。
 基本的に、エオリア旋法。これは現在のマイナー調の元となった調だが、第六音や第七音を半音上げない、素朴な古い旋律。ブルーグラスなどでは、メジャーにすることもあるらしいが、どうも脳天気すぎて、私とはセンスが合わない。やはり、微妙に暗くて悲しいような旋律が、この曲の魅力ではないだろうか。

 こちらは、チーフテンズと、トム・オブライエンの共演。フレーズの後ろを長く伸ばす、独特の演奏だ。そして、勢いもそのままにリール, "Longford Tinker" になだれ込み、ダンサーが格好良く踊る。さすがの貫禄だ。