The Midnight Special / VOX Phantom2014/12/10 21:56

 とある事情で、70年代のテレビ番組 [The Midnight Special] のDVDを入手した。もちろん、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズが出演した1978年9月。
 まだまだ初々しいハートブレイカーズが、"American Girl" と、"I Need to Know"を披露している。

 私が一番好きなハートブレイカーズの曲は "American Girl"。
 この若い演奏を久しぶりに見ると、なかなか新鮮だ。



 スタンのドラムがもの凄い前のめりで、しかもハイハットの音がばたついている。少し素人臭いけど、一生懸命な感じが可愛くもある。
 一番のブリッジから、ベンモントのオルガンがべたっと鳴りっぱなし。最近はこうではないだろう。エンディング・コーダの前でやっと途切れる。
 エンディングのテンポの上がりっぷりも凄い。これはリズム・セクションの影響というより、マイクの演奏がとにかく走りまくっている。
 青くて、そこが凄く良い。一番落ち着いているのが意外とトムさんだったりする。

 そのトムさんが持っているギターが気になる。
 形が格好悪い。出来損ないのがんもどきみたい。五平餅でもいいや。わざとアンシンメトリーにして格好良くデザインしたつもりなのだろうが、どうにも楽器としては格好良くない。マイクのテレキャスや、ロンのフェンダー・ベースが格好良いだけになおさら不格好さが目立つ。
 やっぱり楽器は楽器らしい美しい形をしていて欲しいと思うのだ。

 見た目に関する私の低評価はともかく。
 このギターは、Voxのファントム12弦とお見受けする。2010年にニューヨークのハードロック・カフェに行ったとき、トムさんのVox ファントムなら6弦が飾ってあったのだが、12弦の方は自分でまだ持っているのだろうか。
 音に関しては良く分からない。ライブでの "American Girl" 言えば、よくリッケンッバッカーを弾くが、それと比べてどうにも…地味なのか?視覚効果的にそう思えるのか。

 散々なことを言われているファントム12弦だが、実は晴れ舞台で登場する。TP&HBの代表曲中の代表曲、"Refugee" のプロモーション・ビデオに登場するのだ。



 トムさんが内股気味にクネクネ歩くことで有名なこのビデオ。最初、ファントムはベンモントの脇に置いてある。それをトムさんが取り上げて演奏に加わるという趣向。
 うーん。もうちょっと格好良い見た目のギターの方が映えると思うのだが。マイクは十分格好良い。
 そういえば、"Here Comes My Girl" のビデオでも、トムさんは白いティアードロップのVOXを持っているので、この時期VOXブームだったのかも知れない。

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