20 Stages2014/11/21 21:36

 シスター・ヘイゼルがレビューしてから20周年をむかえ、ライブアルバム [20 Stages] を発売した。



 私はこのシスター・ヘイゼルが大好き。ここでも何度か記事にしている。
 良く考えてみると、かなり好きな割りに、彼らのライブを見ていない。来日は絶対しないだろうし、見るとしたらアメリカなのだろうが、私がひとりでノコノコ出かけて、まともに見られるような会場でプレイすることはあるのだろうか?
 いちばんオイシイのは、ヘイゼルがトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの前座を務めるという最高の取りあわせなのだが、今のところ実現していない。同じフロリダ州ゲインズヴィル出身だし、ヘイゼルはスタン・リンチとも仲良しなので実現しても良さそうだが。

 それくらい好きなのに、この [20 Stages] に関しては、やや出遅れた。発売は10月7日。TP&HBのライブ遠征やら、ジョージのボックスやらにかまけて、すっかり入手し損ねていたのである。< br>  ともあれ、まず2枚組のCDが到着。DVDは輸入なので未着。

 シスター・ヘイゼルの結成は1993年。最初のアルバムは翌年に発売された。今回の20周年記念は、どうやらバンド結成から数えているらしい。それを記念して、「お気に入り」の場所、会場で20公演のツアーを行い、その模様を撮影してドキュメンタリーも制作したとのこと。これはDVDの方に譲る。
 CDは、それらのライブから選りすぐりの20曲を収録している。お馴染みのヒット曲から、アルバム未収録の曲まで。

 最初から最後まで、ああ、へイゼルだなという印象。お馴染みの軽やかで爽やか、楽天的でちょっとだけ切ない、素敵なロックンロール。
 アルバム [Chasing the Daylight] のサポートツアーの模様がライブアルバムになっているが、それ以降のアルバムからの曲が特に嬉しい。
 何割かの曲はアンプラグド仕様のアコースティック・バージョン。私は5人組なのに3人もギターという「ギター大好き」なヘイゼルが好きなので、エレキで強めに弾く方が好きなのだが…特に一番好きな "Your Mistake" はエレキの方が好きだ。しかし、それだと、前作のライブ・アルバムと同じにになってしまうので、アコースティックも良いか。
 どの曲にしても、コーラスの美しさが素晴らしい。最大、4人で歌えるので、特に "Mandlin Moon" など、完璧なハーモニーを聴かせてくれる。練習も入念なのだろう。私はこういう手堅さが好きだ。
 お馴染みのヒット曲を、ちょっとアクセントの置き場所を変えて歌う上手さもある。特に "Change Your Mind" のサビが格好良い。アルバム未収録の "Karaoke Song" には、曲の最後にヒット曲 "All For You" のサビを差し込むような茶目っ気もある。

 驚いたのは、キーボードの音がすること。
 シスター・ヘイゼルにキーボード?!あの気のよさそうな、ハゲにメガネとか、メタボとかダサいTシャツ、だぼだぼデニム、BBQ大好きの仲良しバンド、シスター・ヘイゼルにキーボード?!
 クレジットを見ると、デイヴ・ラグランデという人らしい。5人のヘイゼルと一緒にクレジットされているので、準メンバーのような扱いなのだろうか。
 もっとびっくりしたのは、"This Kind of Love" に、大仰なオーケストラとコーラスが入っていたこと。この曲は、メンバーのドリュー・コープランドと、スタン・リンチの共作である。
 一体、ノース・カロライナ州ウィルミントンでのライブは、どんな事になっていたのだろう?こうなると、はやくDVDが見たい。

 全体的には大人しくて、スタジオ録音とあまり変わらない。冒険のない演奏だが、そういう安心感がヘイゼルの良いとことだと思う。巨大な成功を収めた大スターの、スタジアム級の派手さはない、近所のお兄ちゃん達の素敵バンドであり続けてくれていることが嬉しい。
 スタジオ・アルバムは2010年の [Heartland Highway] 以降、発表されていない。20周年に向けてライブ活動に専念したのか。ともあれ、そろそろ新しいアルバムが聴きたいところだ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
このブログの制作者名最初のアルファベット半角大文字2文字は?

コメント:

トラックバック