You Should Be So Lucky ― 2014/02/21 22:07
楽しみにしていた、ベンモント・テンチのソロアルバム、[You Should Be So Lucky] が届いた。
久々に見た、完璧なデザインがまず嬉しい。ブルーノートのことは良く知らないが、ブルーノート的な格好良さなのだろうか。
ジャケット写真が特に格好良く、大きなポスターにして欲しい。さらに裏のベンモントも格好良い(知らない方のために申し上げますが、はげてます。でも美男子!)。
参加したミュージシャン達の写真も素敵。リ、リンゴ-!やっぱりリンゴはひと味違うなぁ。トムさんの写真がないのは…一種の照れかな?
さて、肝心の中身。
うーん。そうだな…これはどうしても言わなければならないと思うのは、やはり声が弱いということ。歌を主体とするポピュラー・ミュージックである以上、このヴォーカルの弱さはやや致命的。声の輪郭が立っていないし、通らない。音程も微妙に不安定。
もちろん、ベンモントは本職の歌手ではなく、ピアニストであって、ヴォーカルに多くを期待すること自体が間違っている。ニッキー・ホプキンズも、声は非常に弱かった。
たとえると…優秀なソングライターが、本職シンガーのために曲を作り、シンガーのガイドのために、仮のヴォーカル・ラインを吹き込んだ感じ。
もちろんベンモントが歌っても良いけど、彼の楽曲をいろいろなゲストヴォーカリストが歌っていくような形式でも良いのかも知れない。
意外だったのは、ピアノをばんばん聴かせるアルバムではないというところ。
ピアニストである私は、ベンモントのビルトゥオーソ的ピアノの豪華な展開を期待していたので、拍子抜けてしまった。ハートブレイカーズとしてのアルバム録音のプレイと大差ない。ニッキー・ホプキンズのアルバムの方が、その点ピアノを堪能できる。
これは、ベンモントがピアノを主体としたアルバムを作ろうと意図しなかったということだろう。実際、彼はライブではギターも弾いているし、ピアノ,キーボードはあくまでもバンドの一部として捉えていたのだろう。
これはどうだろう…こちらの勝手な希望なので申し訳ないが、もっとピアノを前面に押し出して迫力一杯に聞かせて欲しかった。次回はそういうアルバムを期待する。
一方、ベンモントのソングライティングはなかなかに素晴らしい。
そもそも、彼はハートブレイカーズが有名になってから作曲を始めたのではなく、マッドクラッチの頃から書いていたのだ。ただ、ハートブレイカーズにはトムさんとマイクという素晴らしいソングライターが居たので、発表の場にはほとんど出さなかっただけ。
ロック好きな私には、やはり "You Should Be So Lucky" が印象深い。それから、ビートルズ風,ザ・バーズ風、そしてもちろんハートブレイカーズ風が強い "Like the Sun" が素敵。あああ…この曲、トムさんのヴォーカルで聴きたいなぁ…
ときどき、カプリソ風というか、南国風というか、中南米風というか…そういうサウンドが聞こえるのが面白い。"Dogwood" や、"Wobbles" など、ジョージの [Gone Troppo] のころを彷彿とさせる。
ところで、"Wobbles" はインストゥルメンタル曲だと思っているのは…私だけだろうか。しかし、スリーブには歌詞らしきものがある。カラオケ?それとも曲を聴きながら詩を味わおうということだろうか?
カバー曲。これは二曲ともディランの声で慣れているという点がやや災いしたか。
特に "Duquesne Whistle" はディランの力強いヴォーカルが印象的な曲だし、私は去年のロンドンで、この曲のディランによるしなやかで力強く、躍動的なすばらしい歌を聴いてしまっている。ベンモントも好きなのだろうけど、やや分が悪いか…。比較的ピアノソロの比重のある方の曲ではあるが、もっともっと前に押し出してしまえば良いのに。
大好きなハートブレイカーズの大好きなベンモントのアルバム。もちろん、全体的にとても聞きやすく、何度もループできる。ゆったりとした時間に、ゆったりと楽しむと最適。
これで満足せず、もっともっと、積極的なソロ・アルバムを作ってくれることを期待している。
久々に見た、完璧なデザインがまず嬉しい。ブルーノートのことは良く知らないが、ブルーノート的な格好良さなのだろうか。
ジャケット写真が特に格好良く、大きなポスターにして欲しい。さらに裏のベンモントも格好良い(知らない方のために申し上げますが、はげてます。でも美男子!)。
参加したミュージシャン達の写真も素敵。リ、リンゴ-!やっぱりリンゴはひと味違うなぁ。トムさんの写真がないのは…一種の照れかな?
さて、肝心の中身。
うーん。そうだな…これはどうしても言わなければならないと思うのは、やはり声が弱いということ。歌を主体とするポピュラー・ミュージックである以上、このヴォーカルの弱さはやや致命的。声の輪郭が立っていないし、通らない。音程も微妙に不安定。
もちろん、ベンモントは本職の歌手ではなく、ピアニストであって、ヴォーカルに多くを期待すること自体が間違っている。ニッキー・ホプキンズも、声は非常に弱かった。
たとえると…優秀なソングライターが、本職シンガーのために曲を作り、シンガーのガイドのために、仮のヴォーカル・ラインを吹き込んだ感じ。
もちろんベンモントが歌っても良いけど、彼の楽曲をいろいろなゲストヴォーカリストが歌っていくような形式でも良いのかも知れない。
意外だったのは、ピアノをばんばん聴かせるアルバムではないというところ。
ピアニストである私は、ベンモントのビルトゥオーソ的ピアノの豪華な展開を期待していたので、拍子抜けてしまった。ハートブレイカーズとしてのアルバム録音のプレイと大差ない。ニッキー・ホプキンズのアルバムの方が、その点ピアノを堪能できる。
これは、ベンモントがピアノを主体としたアルバムを作ろうと意図しなかったということだろう。実際、彼はライブではギターも弾いているし、ピアノ,キーボードはあくまでもバンドの一部として捉えていたのだろう。
これはどうだろう…こちらの勝手な希望なので申し訳ないが、もっとピアノを前面に押し出して迫力一杯に聞かせて欲しかった。次回はそういうアルバムを期待する。
一方、ベンモントのソングライティングはなかなかに素晴らしい。
そもそも、彼はハートブレイカーズが有名になってから作曲を始めたのではなく、マッドクラッチの頃から書いていたのだ。ただ、ハートブレイカーズにはトムさんとマイクという素晴らしいソングライターが居たので、発表の場にはほとんど出さなかっただけ。
ロック好きな私には、やはり "You Should Be So Lucky" が印象深い。それから、ビートルズ風,ザ・バーズ風、そしてもちろんハートブレイカーズ風が強い "Like the Sun" が素敵。あああ…この曲、トムさんのヴォーカルで聴きたいなぁ…
ときどき、カプリソ風というか、南国風というか、中南米風というか…そういうサウンドが聞こえるのが面白い。"Dogwood" や、"Wobbles" など、ジョージの [Gone Troppo] のころを彷彿とさせる。
ところで、"Wobbles" はインストゥルメンタル曲だと思っているのは…私だけだろうか。しかし、スリーブには歌詞らしきものがある。カラオケ?それとも曲を聴きながら詩を味わおうということだろうか?
カバー曲。これは二曲ともディランの声で慣れているという点がやや災いしたか。
特に "Duquesne Whistle" はディランの力強いヴォーカルが印象的な曲だし、私は去年のロンドンで、この曲のディランによるしなやかで力強く、躍動的なすばらしい歌を聴いてしまっている。ベンモントも好きなのだろうけど、やや分が悪いか…。比較的ピアノソロの比重のある方の曲ではあるが、もっともっと前に押し出してしまえば良いのに。
大好きなハートブレイカーズの大好きなベンモントのアルバム。もちろん、全体的にとても聞きやすく、何度もループできる。ゆったりとした時間に、ゆったりと楽しむと最適。
これで満足せず、もっともっと、積極的なソロ・アルバムを作ってくれることを期待している。
コメント
_ Scottie ― 2014/02/28 20:39
やっとうちにも届きました。右上の角の黒縁眼鏡のおじさん、トムさん?とか思ってしまいましたが…ストリングスの女子、日本人?と思ったら、ダフネ・チェンさんという方みたいです。これから聴きまーす!
_ NI ぶち ― 2014/03/02 11:10
>Scottieさん
げげッ!!右上の…ベンモントの後ろに貸すかに見えるメガネのオーラ皆無が…?!トムさんではありませんか?!
ぎゃー。なんじゃこりゃー!もうすこしマシな写真はなかったのだろうか…。そこが照れなのかなぁ。
トムさんはオフの時は本当に酷いからなぁ…これはびっくりですわ。
げげッ!!右上の…ベンモントの後ろに貸すかに見えるメガネのオーラ皆無が…?!トムさんではありませんか?!
ぎゃー。なんじゃこりゃー!もうすこしマシな写真はなかったのだろうか…。そこが照れなのかなぁ。
トムさんはオフの時は本当に酷いからなぁ…これはびっくりですわ。
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