Krystian Zimerman : Brahms2014/02/13 22:34

 今年の秋、スイスと日本の国交樹立150周年を記念するコンサートがジュネーヴで開かれ、東京都交響楽団が出演するそうだ。
 指揮はシャルル・デュトワ、ピアノのソリストにクリスティアン・ツィメルマン。曲はブラームスのピアノ協奏曲1番と、サン・サーンスの交響曲3番(オルガンつき)。人気、実力とも当代一の面々に、ゴージャスな曲目。

 都響がスイスでデュトワ、ツィメルマンと初共演

 この記事を読んでおやっと思ったのは、
「この世界的に著名なスイス人アーティストふたりと都響が共演するのは今回が初。」とあるところ。
 デュトワは確かにスイス人だが、ツィメルマンはポーランド人だったと思う。だからこそ、夢見るような美青年だった彼がショパン・コンクールで優勝したとき、「ショパンの再来」と言われたのではないか?
 Wikipediaで確認してみると、最近ツィメルマンはスイスに住んでいるそうだ。スイス国籍になったということは書いていないし、"a Polish classical pianist" とあるので、今でもポーランド人なのだろう。

 ツィメルマンでブラームスのピアノ協奏曲と言うと、数年前にサイモン・ラトルと録音したものが評判だそうだが、YouTubeの動画を見ると、圧倒的に1980年バーンスタイン指揮,ウィーン・フィルとの演奏の再生回数が多い。
 演奏が終わった瞬間の、バーンスタインの抱きっぷりにキスが熱い。やめてください、マエストロ。しゃれにならない。55分とか。



 ついでにYouTubeでツィメルマンのブラームスをなんとなく聴いたのだが、ピアノ・ソナタが素晴らしく格好良かった。
 まだ24歳と非常に若い頃の演奏で、元気で勢いのある演奏。ショパン・コンクールで優勝した後、少しモーツァルトを録音した他は、しばらくショパンばかり録音していた(させられた?)のだが、いよいよドイツ・ロマン派へ打って出る ― そういう若武者っぽい格好良さがある。
 ディスクを買ってみる気になった。



 こういうのを聴くと、自分でも弾いてみたくなるのだが…ブラームスとは非常に相性が悪い。いや、特に相性の良い作曲かがあるわけでもないが、手の小さい私はことさらブラームスが苦手。音楽的には好きなのだが。困ったものだ。