Tweeter and the Monkey Man2013/06/17 21:12

 現地では16日日曜日、ボナルー・フェスティバルでのトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの出番がウェブキャスト…ネット中継された。
 そういえば、以前のボナルーでも同様の中継があり、PCにかじりついて見た覚えがある。あのときは日本も休日の朝だっただが、今回は仕事のため中継は見られず、残念。

 今回のツアーに関しては、動画などをたくさんチェックできていない。面白い曲目が揃っているので、ゆっくりチェックしたいのだが。
 何と言っても最初に目を引いたのは、"So you want to be a Rock 'n' Roll star"。私がTP&HBを好きになるきっかけの曲であるだけに、どんな演奏だったのか興味津々。
 このビーコンの映像などは、ブレもなくよく撮れている。



 最初にコードを聞いたときにあれっと思ったのは、キーがお馴染みの1985年バージョンよりも低いから。と言っても、せいぜい3度くらいの違いだろう。スコットのハイトーンコーラスがもの凄く頑張っている。
 このアングルから見ると特によく分かるのだが、ロックシンガーの姿勢というものはなかなかきついものがある。マイクなどはまだ歌わない分背中をまっすぐに出来ているようだが、トムさんなどは少し前のめりになる必要がある。エリック・クラプトンが腰を痛めてライブを中止(延期)したそうだが、さもありなん。

 お次は、ウィルベリーズ。"Tweeter and the Monkeyman"。
 ウィルベリーズの曲はどれをやろうと考えたとき、あれやこれやといくらでも選択肢があるなかで、この曲を選ぶトムさんのセンスはさすが。今のハートブレイカーズにばっちりフィットする。[Mojo] の中に収録されていても全然おかしくない。
 特に良いと思うのは、最後のコーラスに入る前の盛り上がり。大声を張り上げるでもないのに、緊張感でもってグッと盛り上げるヴォーカルとバンドの上手さが素晴らしい。



 この曲のオリジナル収録時、トムさんはまだ37歳だった。あのウィルベリーズにおいては若くて可愛い末っ子くん。ジョージに言わせれば、この曲の歌詞はディラン様とトムさんの意味不明な会話 ― 「トゥイーターとモンキーマンとは、ボブとトムのこと」だったそうだ。
 あれから25年。ディランのボーカル以外は考えられなかったこの曲に、もう一度命が吹き込まれたような瞬間だ。ウィベリーズにはなかった、ゴージャスなピアノも良い。ウィルベリーファンにとって、ハートブレイカーズというバンドの存在が嬉しくてたまらない。
 ヴァース間のソロは、まだこなれていない感じがする。ツアー最終盤ではどんな仕上がりになっているか、それにも興味がある。