Take Me Out to the Ball Game2013/04/27 21:54

 ディラン様ラジオこと、[Thema Time Radio Hour] は絶好調。
 今週のテーマは、「野球」だった。一体どこからそんな音楽を手に入れるのかと思うほど、ディランの選曲は凄い。そして、野球好きの私としては、ディランもどうやら野球好きと見え、その点も嬉しい。たしか、ディランの子供からみで野球のエピソードがあったような気がするが、内容は失念した。

 [Theme Time Radio Hour] 本編ではディラン自身の曲は流れないが、この「野球」の回では、めずらしくディランの歌声が楽しめた。メジャーリーグ・ベースボール名物、"Take me out to the ball game" をアカペラでうたってくれたのだ。



 この曲が日本で広く知られるようになったのは、野茂英雄の活躍からだろう。7回の表と、裏の間に、体を伸ばしつつ歌うことになっている。
 シカゴ・カブスの本拠地リグレー・フィールドではかつて、名物野球解説者ハリー・ケリーが熱唱するのが名物だったそうだが、没後は色々なゲストが歌うとのこと。
 ここでは、かなり酔っ払っているエディ・ヴェダー。昼間からゴキゲンの酔いっぷりがいい。放送席の眼鏡のおじさんイラストは、ハリー・ケリーその人。



 私が持っている何かのアルバムの曲に、この "Take me out to the ball game" が使われていたという記憶はあるのだが、それが何だったか、記憶が定かではなかった。
 どういうわけか、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングの曲だと思いこんだ。間違いに気付いたのは、CSN&Yのアルバムでかなり探した後。正しくは、バッファロー・スプリングフィールドの、"Boroken Arrow"。



 せっかく思い出したのに、残念なことに、バッファロー・スプリングフィールドの名作アルバム [Again] の評価を、この曲が下げてしまっていることも同時に思い出した。
 私はロック・ポップスにおいては横方向に色々並べる楽曲が好きではないのだ。さらに、一つのテーマをあれこれとしつこくいじるのもポイントが低い。ポップスは短く、潔く、最高のアレンジ一つで勝負するからこそ、その儚くて、鋭くて、切ない魅力が生きるのだと思っている。

 話が逸れた。
 最後は、面白い取り合わせ。ビリー・ジョエルが今はなきシェイ・スタジアムで行ったライブで、"Piano Man" の冒頭に、"Take me out to the Ball game" を演奏し、観客が大合唱している。42秒ごろに登場する、イカしたTシャツのお兄さんをお見逃し無く。