Come Stai / Vasco Rossi2011/09/20 22:27

 イタリアから無事帰国。
 ローマもフィレンツェも気温30度以上、強烈な日差しで真夏そのものだった。
 地域で一番良かったのは、正味四時間ほどしか滞在しなかったフィレンツェであり、スポットでは、フィレンツェのサン・マルコ美術館(サン・マルコ修道院。フラ・アンジェリコの宝庫)がダントツだった。ローマでは、午前中のフォロ・ロマーノおよびパラティーノの丘(古代遺跡),国立絵画館(バルベリーニ宮殿),あとは教会のサン・ジョヴァンニ・ラテラーノと、サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ。これらの共通点は、観光客が少なくて静かだったということ。
 そう、ローマは特に、見たのは観光客の群れ(地元民は観光客相手の商売か、聖職者などしか見なかった)と、溢れる車ばかり。ちょっとうんざり。私もそのうんざりの構成物なのだが。

 海外旅行に行くと、夜は早く宿に帰ってテレビを見る。イタリアでは、バラエティ番組や、歌番組に人気があるらしく、かなり時間を使って派手にやっている。特に、土曜日の夜に三時間に渡って放映された、お子様(8~12歳程度)歌謡合戦が凄かった。イタリア人はみんな歌がうまそうだが(刑事コロンボが「イタリア系で音痴ってのはあたしだけ」と言っていた)、それにしてもお子様たちの凄まじい歌唱力に圧倒された。
 そして、MTVのようなミュージック・ビデオ・チャンネルが面白かった。ヒップホップ、ソウル系、テクノ、バラードあり、シンガーソングライター系、そしてロックポップス系など、色々と面白い。
 ロック系では特に良い曲もたくさんあったが、メモをしていなかったので、覚えていない。唯一覚えているのが、ヴァスコ・ロッシの "Come stai"。「よう、元気?」という意味。(「ご機嫌いかがですか?」は "Come sta?")



 このヴァスコ・ロッシというおじさんは1952年生まれ、1977年にデビューして以来、現役のポップ・ロック・シンガーソングライターとして有名らしい。なるほど、これだけのスタジアムがこれだけ一杯になって、盛り上がっているのだから、納得できる。
 誰かに似ているような気がするのだが…誰だろう。ビデオではほかにも、ウォールフラワーズっぽいバンドとか、ビリー・ジョエルっぽい人とか、フィル・コリンズもどきとか、はたまたイタリアの佐野元春か?浜省とか…?だんだん「誰に似ているかを言ってみる大会」になってきて、楽しかった。
 女性はとりあえず大人の女っぽさをアッピール。おじさんはおじさんのまま頑張っている。さすがに、歌手と名乗るのに問題があるような若い子のグループはなかった。

 私はもともとショッピング欲が少ないので、ブランド店はもちろん、買い物そのものをあまりしなかった。数少ないCDショップも覗いたが、意外にもTP&HBのアルバムも数点揃っており、なかなか優秀だった。
 テレビで音楽以外に面白かったのは、ドラマ。日本の2時間ドラマのような、[Don Matteo] が面白かった。「刑事コロンボ」や、「ジェシカおばさんの事件簿」も吹き替えで放映されており、人気らしい。