Blue Suede Shoes2010/07/27 23:14

 「カントム」を翻訳していたら、カール・パーキンスとセッションをして、テンションが凄まじく上がったTP&HBが居た。
 それで思い出すのは、[Blue Suede Shoes: A Rockabilly Session] である。1985年10月21日に録画されたこのプログラムは、もともとHBO/Cinemaxで放映されたものだったが、その内容があまりにも豪華なので、最初はビデオで、その後は(とてもブート臭い)DVDになったので、かなり有名だ。
 ロックンロール,ロカビリーファンのみならず、ビートルズ,ジョージ周辺ファンにとってはマスト・アイテムなのだが、今はどういう媒体で流布しているのだろうか?

 カール・パーキンスのファンにとっては当然嬉しいロカビリー満載ライブ・プログラムだが、やはりジョージ・ハリスンや、リンゴ・スター、デイヴ・エドモンズ、エリック・クラプトン、ロザンヌ・キャッシュが参加しているところが特筆するべき点だろう。
 特にジョージは、しばらくあまりメディアに露出しない時期が続いた後の登場なので、見ているファンとしてもドキドキする。

 このプログラムのジョージときたら、ウィルベリー道まっしぐらである。即ち、大尊敬する先輩を盛りたて、「あれもやろうよ、これも弾いて」などと楽しいリクエストを、弾ける笑顔でを矢継ぎ早に繰り出す。大先輩も可愛いジョージを前に顔が緩みっぱなしで、大サービス。ジョージにねだられて、抵抗できる人なんて、居ないだろう。ウィルベリーズで言うと、ロイ・オービソンや、ボブ・ディランが、このジョージ・ぺースにはまる。
 そして、ジョージの同世代,もしくは少し下の弟・妹とも楽しくわいわい。こういう空気を作らせたら、ジョージの右に出るものは居ない。
 トムさんも言っていたが、このパターンにはまったジョージを、誰も止められない。トムさん曰く、「ジョージがリーダーだと、楽しくていつまで経っても終わらない!」
 ロックという音楽は、音楽そのものもさることながら、ジョージ・ハリスンという稀有の人材を生み出したことにも、その意義があるのかも知れない…。

 映像は、セッション終盤,カール・パーキンスの代表曲 "Blue Suede Shoes"



 特筆すべきは、カール・パーキンスの鋼鉄のような髪型か、ロザンヌ・キャッシュの(裾が長すぎる)80年代大爆発ジャケットか、飛び回るブライアン・セッツァー関係者か、…いや、やはり1分18秒くらいからのジョージ&エリックの、「義理の夫」コンビだろう…。エリック、ジョージへの "Come on !" アクションが決まり過ぎだよ。よかったね。カメラも上手く撮ってくれまして、良い仕事でした。