Iko Iko2010/05/09 22:37

 4月29日に記事にした、映画「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」があまりにも好きなので、なかなか手に入りにくいサントラも購入した。
 いろいろ素敵なのだが、ここで取り上げるのは、ザ・ベル・スターズの "Iko Iko"。「いこ、いこ」ではなく、「アイコ・アイコ」。使われた映画のシーンも良くて、かなり気に入った一曲。ザ・ベル・スターズは80年代に活躍したUKの女性ロックバンド。



 どうやらこの曲、映画「レインマン」のサントラとして使われたらしい。ビデオに映画のシーンが入っているのはそのせい。私も大昔に「レインマン」を見ははずだが、この曲のことはまっったく覚えていない。

 "Iko Iko" のオリジナルは、ジェイムズ・”シュガー・ボーイ”・クロフォードの、"Jock-A-Mo"。
 歌詞は、「ニューオーリンズのマルディグラ・インディアンを題材にしたもの」ということになっているが、「マルディグラ・インディアン」というのは、いわゆるネイティブ・アメリカンのことではない。ニューオーリンズのカーニバルで、ネイティブ・アメリカン風の華やかな衣装を身につけてパレードをする、主にアフロ・アメリカンのこと。



 いかにもディキシーランドっぽい、ジャジー&ブルージーな格好良い演奏。確かに、これはカバーしたくなる。
 この曲を有名にしたのは、1965年のザ・ディキシー・カップスのカバーバージョンで、この時にタイトルが "Iko Iko" となった。
 埋め込みコードがないので、こちらでリンク。オリジナルよりも、土臭さがあって、これまた格好良い。

 さらに、1975年ドクター・ジョンがカバー。クロフォードのオリジナルに近いのだが、さらにブルージーに、引きずるようなドクター節が炸裂している。



 この映像、何だろう…?リンゴ・スター&オールスター・バンドかな?ジム・ケルトナーに、リヴォン・ヘルム、ジョー・ウォルシュ、リック・ダンコ、ビリー・プレストン…ガース・ハドソンも居る?
 ドクターの格好が凄まじいが、あれって要するに「マルディグラ・インディアン」のつもりなのだろうか。

 いずれの演奏も素晴らしいのだが、第一印象の刷り込みというのは恐ろしい。私にとっては、ザ・ベル・スターズが一番良くて、それも映画としては「レインマン」がまったく思い浮かばず、つねに「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」と一緒にイメージされている。