楽屋でお茶を2010/04/12 23:30

 Cool Dry Placeにカントムこと、"Conversations with Tom Petty" のうち、パート1の最終章、"joe"をアップした。
 まったく、ポメラというのは優れ物で、重宝している。ヒットしたため、ディスプレイが少し大きなアップグレード・バージョンや、お手軽バージョンなどもでているらしい。ポメラ愛用者のことを、「ポメラー」とか「ポメラニアン」とか言うらしいが、私は前者の方が好きだ。

 今回は、いくつかの論争をはらむような話題をもたらしたアルバム、[The Last DJ] のころの話。トム自身はそれほど重大なことを発言したつもりはない…とは言っているものの、「ボブ・ディランに褒められた♪」と嬉々としているのを見ると、どうも鵜呑みにはできない。
 ラジオを取り巻く現状に関して話題に上った「クリア・チャンネル」というのは、アメリカの多数のラジオ局を束ねる巨大メディアだそうだ。数年前のディクシー・チックスの騒動や、911後の放送自粛(禁止?)曲目リストの存在などが、記憶に新しい。

 最近の話題なので、ちょっと油断するとまたノロケが始まりそうな臭いがして、女子ファンとしては油断できない。しかし、ポール・ゾロがライブ,ツアーの裏側を質問してくれたので、助かった。
 本番前はものすごく緊張して、独りになる必要のあるトムさんが可愛い。ハーブ・ティーなんて飲んじゃって。どうも喫煙とは矛盾する行動に思えるのだが…
 ツアー中は、規則正しい生活を送っている模様。3時からサウンドチェックとは、良い事を知った。アンコールが常に1回切りなのは、次の移動もあるかららしい。アンコールにおまけで応えてもらえないのはさみしい反面、きちんと割り切って、規則正しい進行を心がけることによって、年を取ってからも、長いツアーを続けることを可能にしていると思うと、納得できる。ディランの省エネ・パフォーマンスを見ると、なおさらそう思う。
 延々と即興を続ける似非オールマン・ブラザーズが嫌いだと断言するこのバンドの人が言うと、「アンコールは1回、その時に一番盛り上がる」というのも、実に説得力がある。私もその場しのぎの盛り上がりとか、引き伸ばしはあまり好きな方ではないので、TP&HBの方針には賛成。
 一方、マイクがけっこうセットリストに口をはさむ事に関して、トムとマイクの発言が完全一致していておかしかった。結局は歌う当人が決めるというのも納得の行く話で、何よりもトムさんが歌う、その音楽が大好きなマイクも、OKなのだろう。

 英語に関しては、今更ながら私は専門家ではないので、いろいろ困っている。「ハマグリ(clam)みたいにハッピー」って、どんな表現だろう?そういえば、ジョージは "Mystical One" で、「柳の木みたいにゴキゲン」と歌っていた。
 自分で好きな曲を流すラジオ番組の楽しみについては、よく聞くけど普通の辞書には載っていない言葉 "guilty pleasure" を使っている。今回は「うしろめたい」と訳したが、「褒められたもんじゃないけど、自分は好きなもの」とか、「変わり者扱いされるかもしれないけど、好き」とか、「自分にしかわからない喜び」とか、そういう意味だろうか。
 さらに、好きな曲をPCのファイルに入れて、それを「一緒にぶっ続けで流す」という表現で、"segue" という言葉が出てくる。これも、私の電子辞書には載っていなかった。発音をカタカナで表わすと、「セグウェィ」とか、「シーグエ」とか言うらしい。あの「夢の乗り物・セグウェイ」のネーミングも、この言葉からきている。
 もともとはイタリア語の「seguete:次に続く,次の」という言葉で、英語では滑らかに持続する様子を表現するらしい。自前のイタリア語の辞書を見たら(いわゆる「緑色のアレ」)、学生の時に引いたらしき線があった。

 最後に一言。トムさん、せっかく守ってくれるボディガードさんを、「ゴリラ」呼ばわりしちゃだめですよ。いざって時に、助けてもらえませんよ。